hyla’s blog

はてなふっかーつ!

フィールドでの基本

 朝から曇りで迷っていたのだけど、午後掘る道具を持って海岸へ行った。9月になったら、本気でまた一度掘ろうと思っているのだけど、その前に一度、軽くテストしたいと思ったのだ。台風で波が荒れると、砂や漂着物の位置は、どんどん変わる。そして、生きもののいる場所も変わる。それに季節が変わると、生きものはまた変わる。だから、どこを掘ったら生きものがいるかは、わかったと思ってもすぐに変わってしまって、難しい。
 ここの海岸は、良い海岸だけど、そういう点でとても難しい海岸でもある。


 ということで、まずはこんなところを、波打ち際近くからちょっとずつ掘ってみた。さて、これでどんなものが採れるだろうか?


 7月の頭までは、この辺を掘るとなんでも採れた。砂の色が薄っすら違っているのは、波打ち際からの距離で含む水分量が違っているから。その違いで、採れるものは違ってくるけれど、潮間帯性の生き物はだいたいこの辺。ところが、今回ここを掘って採れたのは、わずかなハマハネカクシのみ。掘れども掘れどもさっぱり採れない。掘った砂は綺麗で、海藻類もほとんど混ざっていない。つまり、この砂は最近になって波が運んできたものなのだ。ここもまた時間とともに生きものが出てくるだろうけど、今はここを掘ってもダメだ。



 ならば、ここはどうか?ここは、台風の時に大きめの砂利と海藻が運ばれてきて、そのままそこに溜まったものだ。砂利の中で、海藻は腐ってきていて、ここならさぞかし…。


 
 と思ったけど、ここもダメ。採れるのは、ケシガムシばかり。今回ここで見たのは、ちょっと大きめのフチトリケシガムシとヒメケシガムシ。特にヒメケシガムシがやたら採れる。



 私が季節変動を調べたいと思っているものは、いったいどこに…?と思いながら掘り続け、そしてようやく場所を見つけた。それは、以前とは全然違う場所だけど、よくよく考えてみると、なるほどここならいるだろうと思った。
 が、その場所の写真を撮ろうとしたとき、いきなり雨!それも、小ぶりじゃないない、土砂降りの雨。そういえば、さっきから何だか空が暗くなってきたなあとは思ってたけど、このタイミングか!!!


 もはや、採集など不可能。道具を片づけ、長い海岸を歩くうちにもずぶぬれ。髪もぐっしょり濡れて、流れる水は服の中にも入り込んでくる。道路に一気にできた水たまりを歩いて、車に乗り込むも、ワイパーの速度を最大にしても、ゆっくりでしか走れない。道には、あまりの雨に、休憩をしている車が何台も見えるし、もうもうもうもう…。
 そして、びしょ濡れのまま家に走り込み、風呂場に直行! 



 ということで、フィールドに出る前には、天気を確認しておかねばならない、という基本中の基本を改めて認識。
 それにしても、ここ最近、雨がやたらに多いぞ〜。