hyla’s blog

はてなふっかーつ!

アリさがし


 午後から、ちょっと離れた海岸近くの山へ出かけた。ここも保安林だから、結構良い山なのだけど、それだけに湿り気のあるところには、この時期猛烈に蚊がいる。だから、手に持った網を振り回しながら、ぼちぼちと登って行った。

 


 すると、当然いろんな生き物が網に入ってくる。

 今回一番たくさん見たのは、この蛾で、たぶんカノコガ。ちょうど発生のピークらしくて、すぐに網に入ってくるので、何度も放り出した。よく葉裏で休んでいて、振り回した網に入り込んでくるようだ。

 

 それから、こんな蛾も入ってきた。これはよくわからないけれど、色合いが印象的な綺麗な蛾だ。捕まえてしまえば、標本にしないといけない。蛾は好きだけど、鱗翅目まで手を出すのは、さすがに過激するので、これもそのまま逃がしてやった。

 
 
 けれど、入ってくるのはそういう良いものばかりではない。ある時には、網にこんなものが入ってきた。マダニだよ。さすがに今の時期、これにかまれるのは怖い。けれど、網に入ってきたように、マダニも植物にくっついいるものがいるから、かなり注意が必要だ。

 それに葉の中には、こんなものまで隠れていたりする。種類はわからないけど、どう見てもムカデ。これも、かまれたくはないなあ。


 そんな危険を冒しても山にやってきたのは、理由がある。実は、これが見たかったんだな。そう、トゲアリでありますよ。この山にいるという情報を頂いて、見に来たのだ。トゲアリは、私のようなアリの初心者でも、他のアリと見間違うことはない。黒くて丸いお腹に、渋い赤色の大きな棘が目立つ、実に印象的できれいなアリだ。

 
 座り込んで眺めてみると、あちこちに歩いている。中には、驚くほどたくさん集まっているところもあって、よく見るとクロオオアリを襲っていたようだ。


 アリを踏みつけないようにしながら、何度もその辺を歩いて、さらに網に溜まっていた蚊の死体を餌にして、巣を探してみた。トゲアリは餌をやってもなかなか巣へもっていってくれないし、蚊は黒いから餌を運ぶアリをすぐに見失ってしまう。それでも、アリの行く方向を見定めながら探していくと、餌を抱えたアリがたくさん登っている枯れ木を見つけた。たぶんこの枯れ木の中に巣があるのだろう。
 トゲアリを見た。巣も見つけた。そのことが嬉しくて、一人にやにやしながら山を下りた。


 次は豪華絢爛なアリスアブも見てみたいな〜。