蟻道の中には
職場の中庭には、ケヤキが三本ある。それほど大きな木ではないけれど、仕事が煮詰まってきたら、外に出て木を眺める。たいていそのケヤキの幹には、トビイロケアリが上り下りしていて、いつも、いったい何を求めて木に登っているのだろうと不思議に思いながら眺めている。
昨日もぼーっと見ていると、ちょうど枝を切ったところを囲むように、丸く木くずが貼りついているのに気付いた。
これって、カイガラムシだよね?白い綿のようなものが噴き出ているから、たぶんワタカイガラムシ。調べた感じでは、モミジワタカイガラムシが一番近いかな?で、このカイガラムシをご丁寧にアリは蟻道で包んでいたわけだよね?トビイロケアリの蟻道を壊すと、中からはよくアブラムシが出てきたけれど、カイガラムシも包み込むらしい。カイガラムシから、甘露をもらうためだろうか?
カイガラムシのワタの部分を崩してみると、中からはこんなものが出てきた。これは卵かな?
卵を抱えたカイガラムシを蟻道で包むのは、卵から育った子供にも甘露をもらうためなのだろうか?蟻道で包まれれば、カイガラムシも繁殖率が高くなるのか?
ってなことを考えながら、じっと眺めるてちょっと気晴らし。