hyla’s blog

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お屋敷


 こんな所に行った。
 割と近くにあるところだけど、これまで来たことは無かった。けれど、来てみると何とも懐かしさを感じる作りだ。

 玄関は土間で、そこから上がると座敷になる。急な階段は、幅も狭くて、上がった二階は天井が低い。台所には、おくどさんがあって、台所の上の二階の一部は薪おき場になっている。
 ちょうど母の実家が、こういう作りだった。小庭の作り方もよく似ていて、思わず「何もかも懐かしい」とか口走りたくなる。


 
 太い梁のある古い家は綺麗だけど、築100年以上の家を維持する事は、並大抵ではない。個人よりも家の存続を重視した時代というのは、こうした家屋敷、そしてそこに伝わる文化を維持するという点では必要な事だったのかもしれない、と最近思う。
 季節のしつらえに、座敷や床の間の飾り方、花の生け方。挨拶の仕方に、お茶の出し方。お膳の作り方に、並べ方。道具の使い方や管理の方法。そういう事は、もはや我が家も含め、大半の家には伝わっていない。
 
 

 観光施設として残す、というのは、そういう文化を残すための、残された少ない方法の一つなんだろうなあ。