hyla’s blog

はてなふっかーつ!

アクシデント


 仕事の帰り道、信号待ちから走り出した時に、何だか変な振動を感じた。車のタイヤに、何かが絡まってでもいるような、変な手応え。スピードが上がると普通になったのだけど、次の信号で止まって走り出したら、猛烈にガタゴトし始めた。これは、パンクだ。やばい、パンクした!


 慌てて、すぐ目の前にあったローソンの駐車場に車を入れると、案の定左の前のタイヤが綺麗にパンク。しかも、時刻は夜10時なのである。さてどうしよう?


 見ると、300mくらい先に石油スタンドが見えた。完全に空気の抜けたタイヤでは車を移動させられないけど、歩ける距離。何とか、修理に来てもらえないだろうか?
 淡い期待を抱いて歩いて行ったのだけど、やはり時間が時間だけに、「もう担当者がいないので、できません。JAFにでも頼んで下さい。」とのこと。


 諦めて車に戻りながら、対処法を考えた。
 
 JAFを呼ぶのは、お金もかかるし、時間もかかる。車を置いて、歩いて帰るのは無理。これから20kmも歩くのは嫌だ。となれば、自分でスペアタイヤに変えて、何とか家まで帰るしかあるまい。

 が、実は私はこれまでパンクを経験したことがない。と言う事は、タイヤの交換もしたことがない。確か、免許を取ったときに習ったけれど、自分でできるのか?とにかく、ジャッキアップして、ねじを外せば良いはず。でも、きついねじを外せるのか?それに、それほど力もないし、私の力で留めた程度だと、スペアタイヤが途中で外れたりしないだろうか?


 無茶苦茶不安。しかし、やらねば帰れない。やるしかないのだ。理系の端くれとして、やってやろうじゃないの!



 と言う事で、車に戻ってトランクを開け、まずは道具を引っ張り出した。ジャッキをあてて、どれで回せばいいのかな?と四苦八苦していると、「大丈夫ですか?」と近づいて来たのは、ローソンの人。「すいません。パンクしたもので。」と言うと、「手伝いましょう」と、ジャッキを回してくれた。
 更に、ホイルカバーを外そうと格闘していたら、「いけるんな?」と、ガテン系と思われるにーちゃんが来てくれた。にーちゃんはあっさりカバーを外し、硬いねじも難なく外し、さくっとタイヤを取り替えてくれた。
 そして、わずか15分ほどで、交換完了。



 私は、誰かが助けてくれるなんて思いもしなかったので、とても驚いたし、嬉しかった。ローソンの人も、たまたまローソンに買い物に来ただけのにーちゃんも、本当に親切で、おかげで私はとても助かった。自分一人ではものすごく苦労しただろう。もっともっと、時間もかかったはずだ。


 パンクはかなり不幸なことだけど、まだまだ世の中捨てたものではないと、嬉しくなった。
 そして、この借りは、いつかどこかで別の誰かに返そう。