hyla’s blog

はてなふっかーつ!

山に登る


 夏は暑いけれど、このところは少し曇り加減で何とか外にも出られる。そこで、とーとつに思いついて、山に登ってきた。この時期山に行くとはアホである。実際アホなのだけど、でも山に行けばいつでも何かしら、楽しいものが見られるじゃないですか。なので、たっぷりの水とデジカメだけをもって出かける。
 

 登るのはFITを仕掛けているいつもの里山だけど、FITを仕掛けているのとは違うルートから登ることにした。
 10時過ぎに車で山へ向かうと、山道を登り始めた所で大量のツバメに出会う。


 
 そういえば例年、この辺りで大きな群れになるのだった。田んぼのすぐ上ではたくさんのツバメが飛び交っていて、多分虫を食べているのだろう。それから、電線にもびっしりツバメが並んでいた。


 低く飛び交うツバメの中を通り抜けていくと、今度はトンボの群れに突っ込んでしまった。田んぼ上を漂うたくさんのトンボの群れの中で、車を止めて眺めてみる。最近家の近くでは大きなトンボの群れをとんと見なくなったけれど、ここではまだ見られる。まだ黄色い個体がほとんどだったけど、多分アキアカネだろう。



 いつもの所で車を止めて外に出ると、とにかく蒸し蒸しして暑い。そして、待ちかねたようにやってくるのがアブ。だから、まずは全身にたっぷりと虫よけスプレーを吹いて歩き出した。草がだいぶ伸びた山道を歩くと、また赤いトンボがいて、こちらはマユタテアカネだろう。

 それから、歩くたびに、小さなヤマアカガエルカナヘビが足下から飛び出してくる。そして、頭の上からはミンミンゼミとツクツクボウシの声。それに、ヒグラシも鳴いている。同じ山でも、FITを仕掛けている方ではミンミンゼミは聞けない。わずかの距離で、何故違うのか不思議だ。
 そして、天気のせいもあってか、不思議な匂いを感じる。甘いようなさわやかなような…。多分、植物の匂いと雨で一気に活動し始めた菌類の匂いだろう。場所によって匂いは異なっているけど、どの匂いも不快ではなくて、どちらかというと私は好きだ。
 
 
 山道の草は、この所の雨で濡れていて、あるくに連れ次第に靴も濡れていく。山道は木陰だけど、それでもとにかく暑くて、顔からも汗が流れてくる。そして、足下には様々な菌類が見える。鮮やかな蛍光オレンジのキノコや、真っ白で小さなキノコ。そして、それらを食べる虫がいる。

  


 でもって、そういうものを観察しながら登ると、早い人なら40分もかからず登る山なのだけど、思い切り時間がかかる。最後の急斜面を登り切って417mの頂上に着いたら、登り初めて1時間半が立っていた。かかりすぎだっちゅうに!
 でも、ハアハア言いながらやっと上り詰めた山頂からの景色は、どうと言うことはないのだけどやはり好き。



 そして、息が整うのを待ちながら、そこら辺を眺めているとベンチとなってる枯れ木にこんなものがあった。
 多分粘菌の子実体だろう。今年は本当にたくさん見る。

 

 
 
 そして息が落ち着いたところで、今度は下りながら、登りでチェックだけしておいたものをじっくりと眺めて見る。
 
 
 これは、山頂を少し下った尾根の道にある木だけど、実は裏側にはこんなもの達がいる。

  

 多分樹液が出ているのだろう。近寄ると、果物の腐ったような匂いがして、どうやらこの気温で発酵しているようだ。
 一番大きなハチは、大きさからしても多分オオスズメバチだろう。小型のハチもスズメバチ類。そして、ルリタテハにハエ類もたくさん。危険と言われるハチ達だけど、注意していればすぐに気がつくし、刺激したり飛行ルートを遮らないようにすれば、今の時期なら1mくらまでは近寄っても平気だ。座り込んでじっと見ていると、オオスズメバチはやがてお尻から液体を出して、ふっと飛んで行った。吸った樹液の不要分を捨てて、体を軽くして飛んで行ったのだろう。
 この木には、ルリタテハの他にもヒカゲチョウみたいなの来ていたし、周囲の木陰ではアオスジアゲハもカラスアゲハも見た。暑いこの時期、チョウも山頂周辺の涼しい所で休憩しているのかもしれない。


 へろへろになって下りて来たら、1時半だったので、都合3時間山にいたようだ。



 車で来た道を帰っていると、道路のど真ん中にツバメがいた。それもアスファルトの地面の上に、倒れるように5.6羽いる。

 ツバメが地面にいるなんて、一体何事か?まさか、低空飛行していて車に轢かれたのか?と思いつつツバメを避けて大きく迂回してゆっくり車で近づいた。すると、ツバメは、斜めになったり、うずくまったり、あるいは翼を拡げて伸びをしたりしてくつろいでいるではないか。なあ〜んだ、安心したよ。
 よく見ると、羽は濡れているようで、どうやら水に突っ込んで濡れた体を乾かしているものらしい。それにしても、電線に止まって体を乾かす光景は見たことがあるけれど、事もあろうにツバメが地面でくつろぐ光景なんて初めて見た。こんな習性、どこかで報告されていたかしら。見ていると、やがて体を元に戻して、1羽・2羽と飛び立って行った。



 帰ったら、まずシャワーで汗を流してご飯を食べて、ジョジョと一緒にお昼寝。


 休みって、素晴らしい!