のんびり

　午後から、地元の海岸へ出かけていた。とりあえずこの所取り組んでいた調査はほぼ終了したので、今日は特段どうと言うこともなく、ひたすら見たいように見て、飽きたら帰るというだけ。

　こういうやり方で観察をするのは、とても楽だ。場所もよく知っているし、そもそも近い。秋になって、もう人もいない浜辺で一人、スコップで砂を掘っては中に居るものを探す。
　すると、これほど寒くなってもまだ、砂の間には小さなハネカクシが無数に動いている。今の瀬戸内海の水温は、２０℃あまり。ちょうど気温もそのくらいで、この気温はヒトにとっても他の生き物にとってもとても快適な気温だ。夏の暑い最中に活動するものもあるけれど、こういう気温が好きな生き物も結構多いみたいで、イソハネカクシ系もかなり活動していたし、春に見た生き物がまた、動き始めていた。

　海岸を見た後、もう１カ所、河口で少し観察して帰ってきた。河口では、もうアシの穂が耄けて、夕暮れの光にきらきらと光っていた。その景色は、どうと言うこともない至極ありふれたものだけど、子供の頃からとても好きな景色だ。

　こんな風に、ふらりと無計画に出かけていろんな生き物を観察することは、私にとっては遊びだし、至極楽しい。
　

　が、しかし、気づけば１０月も後半で、直近の大物仕事まで後１ヶ月じゃないか！
　やばし。