卵
午後、台風に備えて、庭木を切った。強い風が吹くと、電線に触れそうなタイサンボクやコナラを、ばっさり。
そして、切り落とした枝を小さく切っているとき、こんなものを見つけた。
割と大きくて3mm近くあるこれは、多分ヤママユガの卵だろう。
探してみると、同じように卵を産み付けた小枝が10本近く見つかった。どれも10個前後の卵が産み付けられている。親が1個体だったのか、複数だったのかはわからない。けれど、ヤママユガが卵を産むとき、少しずつ分散して産むと言うことは間違いないだろう。
卵を分散させることは、幼虫が成長した時に餌が確保しやすくなるし、外敵に対して目立たなくさせる。何らかの事故で卵が失われる危険にも対応できる。上手くできているものだ。
我が家のこの木を探すのに、きっと親も頑張っただろう。そして、一生懸命、少しずつ少しずつ卵を産み付けていったのだろう。
だから、卵だけは取っておくことにした。
春になったら、餌となる木のある山へ持って行こう。