hyla’s blog

はてなふっかーつ!

それを採ってどうしようと思ったわけでもないが…

 朝から冷たい強い風が吹いて、何だか外に出る気にならなかった。昼頃には風がは治まったけど、今度は冷たい雨が降る。山へ行こうかと思っていたのだけど、これではさすがに…だ。

 
 で、趣向を変えて、海にでかけてみた。我が家は瀬戸内海に近い。徒歩でも10分も歩けば、砂浜につくけれど、今日は少し遠くの、海藻のたくさん打ち上げられる割と良い感じの海岸まで行ってみた。


 海について、山の陰から海岸へ下りると、途端に強い風が吹き付ける。雨もけっこう降っていて、海も空も灰色で、こんな日に海へ来る人はさすがにあまりいない。ここは砂浜ではなく、ゴロゴロの石が転がる礫浜なので、足下に注意しながら下りていった。潮はあまり引いていない。けれど、もう海藻のシーズンなので、大量の海藻がゴミと共に筋になって打ち上げられていた。


   

 何となく、座り込んでそんな海藻を拾ってみる。アナアオサやらホンダワラ、マクサもあるし、ミルも見える。それから、そんな海藻には2mmほどの何かの卵がぎっしりついているものもあって、何となくそんなものを拾ってみた。
 すると、そんな海藻の中に動いているものがいる。


 あれれっ?
 何これ?



 と、差していた傘をおいて、ついつい本気で海藻掘りをはじめてしまった。海藻を取りのける度に、海藻の中からはぴんぴんと大量のものがはねる。ヨコエビだ。大きなものも小さなものも、複数の種類がいる。それから、石の間には、ゴカイの仲間も見える。それから、こんなものも見つけた。

 
 

 等脚目であることはわかる。一瞬ダンゴムシと思う。でも見たことのない色と形だし、これはハマダンゴムシという奴なのだろうか?

 帰ってハマダンゴムシを検索すると、こんな感じの情報が上がってくる。
 http://www.chibanippo.co.jp/_feature/_umihaku/081027.php
 この他も画像も、多くは黒っぽくて、オカダンゴムシ(普通のダンゴムシ)よりも大型。けれど、私の見たものは、色は全て赤っぽいベージュだった。ハマダンゴムシの色は個体によって相当違うらしいから、関東の方の黒い浜には黒い個体が、瀬戸内の浜というものはどこでもベージュなので、瀬戸内にはそういう色の個体が生き残ったと考えれば納得は行く。けれど、その浜も個体は、大きさはどれも5mm程度だった。寒い時期だし、子供が出ているとも思えない。それに採った場所も全然砂浜ではないので、そうなると本当にそもそもハマダンゴムシだったのだろうかと思えてきた。と言う事で、要するにわからないとう事である。




 それから、同じく分厚い層になった海藻をかき分けていくと、小さな黒いハネカクシがいた。普通に見れば、ほとんどゴミにしか見えない。けれど、ちょうどバックに毒瓶とピンセットが入っていたので、採ってみた。ハネカクシは小さいくせに、動きが早い。海藻の下から出た、と思うと目を離した瞬間に逃げてしまう。ついつい煽られて、夢中になって採ってしまった。
 更に、そうやっていると、芥子粒のように小さな甲虫に気づいた。ピンセットで採っても余り動かないし、ゴミを採ったのではなかろうか?と思いつつ、これもとりあえず採ってみた。
 遂には、ぐしょ濡れになったので、ようやく引き上げて採った物を見てみる。

 
    
 

 実体顕微鏡で見てみると、ハネカクシかな?と思ったものは、やっぱりハネカクシで間違いはなさそうだ。でも、真っ黒でこれと言って特徴もなく、これは絶対に種名はわからないと確信した。
 

 それから、芥子粒の方はゴミではなく、右のような黒い甲虫だった。大きさも明確に違うから異なる種類だろう。腐りかけた海藻の中にいたし、どうせゴミムシの類(=絶対にわからない虫)と思ったのだけど、見てみると触角の先が丸くなっている。
 http://www.green-f.or.jp/heya/hayashi/kaigankontyu/gengoronado/gengoro.htmlで見てみると、(全く自信はないけど)ケシガムシが一番近そうに見える。ケシガムシとは、芥子粒みたいに小さなガムシということだろうか?けど、ケシガムシの仲間を図鑑で見ても「未記載のものが多くて、分類も難しい」と書いてあったので、これまた種類は絶対わからない事を確信した。



 と言う事で、新鮮で冷たい空気を吸って、ちょっとはすっきりしたのだけど、心のすっきり感は全然無い。むしろ残尿感とでも表現すればいいのか…。
 だって、一体こいつら何者やねん!という疑問に満ちあふれたもの達が、日に日に増加中。

 
 

 ええい、瀬戸内の礫浜に棲む、此奴等が欲しいなんて奇特な方は、いらっしゃいませんかね。
 喜んで差し上げるから、これらの名前をおせ〜てケロ。