休みには

　 昼間、久しぶりに庭をうろうろした。もう、剪定でほとんどの花は刈られてしまったし、残っていた秋明菊も散ってしまった。隅の方では、わずかに残った白いナカガワノギクがゆらゆらと風に揺れていた。
　

　もう生き物の少なくなってしまってカマキリも、バッタも、もうとんと見ない。いるのは、ジョロウグモとゆっくり地面を歩くアリだけだ。

　テラスでじっと見ていると、ヒヨドリがやってきては、激しく鳴き立てながら移動していく。そろそろ椿の花が咲くから、その蜜を狙っているのだろう。それから、ジョウビタキが、半分虫に食われたハマボウの幹を丁寧にチェックしては、虫を探していた。

　
　数日前から、雪虫を見かけるようになった。寒さを受けて、菊の香りが強くなっている。

　ジョジョちゃんは、日中ずっと、家の一番暖かな南向きの座敷でひなたぼっこをしている。ジョジョちゃんの上で、干し柿の陰がゆらゆらと揺れていた。
　

　誠に持って、どうでも良いことばかり。けれど、そういうどうでも良い、季節の微妙な気配を太陽の下で確かめる、そういう事がとても好きだ。と言うよりそれが無くては、やってらんない。

　
　
　　
　休日出勤が続いていた事もあって、洗濯物はたまっているし、とんでもなく散らかっているけれど、それでもやっぱり休みはぼーっとしないとダメだと思う私は、現代社会にはあんまり適応してないな〜。