干し柿の美味しい食べ方
今年も干し柿を作っている。けれど、干し柿が大好きなわけではない。梅干しだとか、ジャムだとか、そういうものを作るのが好きなのだ。
で、秋に作った干し柿は、まだ半分以上残っていて、かなり固くなってしまった。冷蔵庫に入れているけれど、このまま放置すればどんどん乾燥してカチコチになってしまう(昨年経験済み)。けれど、冷凍庫に入れると、下手すりゃ永遠の眠りについてしまいそうだ。何とか、食べてしまえる方法を考えなくてはいけない。
でも、なんで干し柿ってあんまり食べないのだろう?と考えた。
健康に良いことは間違いない(カロリーも結構高いけど)。ただ、私の嗜好からすると、干し柿はただ甘い。酸味とか香りがなくて、ただ甘いというところが欠点だ。なので、これを改良してみようと考えた。
まずは酸味を増やす。フルーツを美味しくする酸と言えば、お酢とかではなくて柑橘類の酸だろう。レモン汁につけ込んではどうだろう。ただし、レモン汁に干し柿をつけただけだと、糖分や有機酸の塊になるからカビの発生が心配だ。ならば、アルコール殺菌だ。お酒を加えたらどうだ?
と言うことで、あさってみると古いウイスキーが出てきた。多分飲むには不向きな味になっているのだろうけど、殺菌さえできればいいのだ。気にしないでいよう。
と言うことで、干し柿を密閉容器に入れて、上からドボドボとウイスキーとレモン汁を混ぜたものを注ぎ込む。液量は半分くらいにして、適当に思いついた時に瓶を上下させて液を全体に行き渡るようにしてみた。
で、待つこと丸一日、見てみると干し柿の表面の白い糖分は落ちて、水分を吸収した柿はぷっくり膨らんでいた。ちょうど見かけは、あんぽ柿だ。大きくなった一つを取り出して匂ってみると、お酒の匂いもそれほど気にならない。
おそるおそる噛みついてみると、思ったよりしっかりとした歯ごたえ。けれど、固すぎるほどではない。アルコールもほとんど感じない。そして、加えたレモン汁の効果で、甘さを引き立てる酸味が効いている。
って、美味しいではないですか!これは美味しい。それに食べやすい。
これなら…、と、昨年食べ忘れて冷蔵庫の片隅で歯が立たないほどカチカチになっていた柿でも試してみた。
こちらは一日ではできなかったけれど、それでもしばらく置いておくと、小さくカチカチになっていた柿もふっくらと美味しくなった。
と言うことで、干し柿を余らせてしまっている皆様、お試しあれ〜。
下戸でも大丈夫〜。