hyla’s blog

はてなふっかーつ!

変な虫

へんな虫



 「変な虫がおるんよ。ちょっと来て!」
 との連絡が入った。一日の仕事がやっとこさ終わり、疲労困憊して座り込んだ矢先のこと。でもそう言われりゃあ、行かざるを得ないのだ!デジカメ片手に出かけた。場所は、創立100周年を記念して立てられた建物のそば。

 
 近づくと、植え込みのそばに人がいる。
 「あ、これこれ。これなんよ。これ何?」
 と指さす方を見れば、そこには確かに怪しげな虫がいた。基本はまあいわゆるイモムシ。でも、後半分には何やら太さ1mm、長さ5mmほどのうす茶色のものがたくさんついている。イモムシはその飾りのようなものを揺らして、しきりに歩き回っている。


 なるほど、これは確かに怪しい。恐ろしげな毛だの突起だのを持っていて、食べようとする相手を驚かしたり、「食うな!」と警告を発するイモムシも多い。その一種か?いやいやそれはマチガイ。これは基本はフツーのイモムシ(蛾の幼虫)だ。
 

 「ああ、これねえ。これは単独の虫ではなくって、これ寄生虫ですねえ。ほら、アオムシ育てたら、モンシロチョウじゃなくって、アオムシコマユバチってハチが出たりするでしょう。あれと基本的に同じ。種類は判らんけど、とにかく元は蛾の幼虫。それにハチの仲間だと思うけど、寄生虫がくっついている状態。種類はちょっと。でも、寄生虫ですね。」
 「えー、気持ちわる〜。ほなこれ、大人になれるん?」
 「難しいでしょうねえ。これ、中に入っていたハチとかの幼虫が変態して成虫になるために中から出てきてつくった繭でしょう。前半分にある黒い小さな点も繭がとれた後でしょう。こんなにたくさんのものが体内に入ってたってことだし、ちょっとイモムシの方は大人になるんは厳しいでしょうねえ。」
 

 ということで、その幼虫(寄生虫つき)を頂いて帰った。机の上でまず繭を採る。かなりしっかりくっついていたがなんとかとれた。それから慎重に繭を破く。相当固いが、はさみとカッターを駆使して何とか破くことができた。そして出てきたのは1mmほどの白いウジ虫型の幼生。まだ蛹になっていなかったようだ。

 繭はたくさんあったので、そのまま他の繭もとって、シャーレに入れておいた。うまくすると羽化して、種類が判るかもしれない。 

 
 にしても、知らない生き物はわんさかあるもんです。

 誰か、種名がわかったら教えてくださいませ。