hyla’s blog

はてなふっかーつ!

山で遊ぶ


 季節が良くなって、何となく山へも出かけたくなったので、いつもの里山に行った。


 実は先週も発作的に来たのだけど、その時にはイタドリの花が満開で、驚く程たくさんの飛ぶ虫たちがブンブンと音を立てて集まっていた。始めはハチだと思って喜んで採ってみたら、採れるのものはアブばかりで、ハナバチは1匹だけだった。それでも、その花の中を1回だけ青いものが飛んで行くのを見た。驚く程青いあれは、きっとルリモンハナバチだったと思う。ウスルリも青いと思ったけれど、それよりずっとずっと青かった。
 
 

 だから、今日はそういうものを再び見て、出来ればルリモンハナバチを捕まえてみたいと思ったのだけど、来てみればイタドリの花はもう既に終わっている。花が残っていることろでも、訪花しているものは見えないし、種になってしまっている所も多い。
 あの大量のハナアブやハチたちは、どこへか行ってしまったようだ。残念!
 


 
 で、気を取り直して、ハンミョウを見に行った。この山の谷川の砂地では、たくさんのハンミョウが見られる。今年もうまくいけば出ているはずだ。谷川に下りようとすると、すぐに足元から飛び立ったものがいて、今年もハンミョウはいた。ただし、昨年のように10匹以上が乱舞するというのとは違い、見られたのは数匹。今年は8月がからからに乾いたから、幼虫が死んでしまったかも知れない。それに先日の台風でも、大量の水が流れただろう。発生数の増減は、氾濫によって出来る不安定な砂地で繁殖するものの定めだね。


 
 砂地と言えば、近くにクロコカスリウスバカゲロウも居たはずだ。あれはどうなったか?
 池が埋まって出来た砂地に行ってみると、砂の中にはくっきりと大量の水が流れた後がある。台風で一気に大量の水が流れた後だ。これではきっと、アリジゴクもたくさん水と一緒に流されたに違いない。けれど、水が流れなかった所には、しぶとく小さなアリジゴクの穴があって、少なくとも3分の1くらいは残っている感じ。彼等がまた、次の世代を作るだろう。



 それから、水辺の近くでは、こんな粘菌も見た。多分シロウツボホコリとか、その辺のもの。粘菌というものはやはり楽しいけれど、とにかく小さい。だから、粘菌というものを知って最初に探し始めた時には、ほとんど見つける事が出来なかった。けれど、何回か見つけると居る場所に見当がつくようになったし、そうなると目も慣れてきて、小さなものだけど、見つけられるようになる。と言ってもド素人だし、気合いを入れて探している訳ではないので、たまにしか見ない。だから、見つけられるとちょっと嬉しい。これも3〜4mm。


 
 そして、とりあえずの収穫に満足して帰っていると、帰り道で緑の葉にこんなものがくっついているのに気づいた。ぱっと見た印象はハチ。でも、何だか変なんだな〜。
 

 そうっと近づいてよくよく見てみれば、これは蛾だ。ハチに似せた蛾。ベイツ型擬態のお手本みたいな蛾だな〜。
 表面の模様はよく出来ているけれど、お尻の先の毛なんかが騙しきれない感じ。それでも、ぱっと目にはハチそっくりで、全く良くできてる。特に蛾の太い胴体をハチのくびれのように見せるフェイクは上手い。私も、この手法は見習わなくちゃ。

 これほど見事な擬態なら絶対有名な蛾だろう、と思って帰って調べて見れば、すぐにこれの正体はわかった。これはセスジスカシバというのだそうだ。なるほどスカシバ系だね。でも、気になるのは、見た範囲ではどこでも、このセスジスカシバの分布が「本州、九州」になってるということ。かなり新しいと思われる本「日本の昆虫1400」でもそうだ。

 
 って、ここは四国ですけど〜。
 まさか、これまで四国から報告されたことがないってこと?



 まさかね…。