最後の回収
最後の、FITの回収を行った。
考えてみれば、1年間ずっとFITで、肉眼では見えないような小さな、種類も全くわからない虫をとり続けたわけで、結構飽きっぽい自分としてはよくも続いたものだと思う。つかアホだ。豪雨の中も取りに来たし、立っているだけで汗が流れる日もあった。それから、寒さでFITの水が凍ってしまって、氷ごと虫を回収したこともある。
大変だったけれど、一週間に一度必ず回収したおかげで、日頃見なかった様々なものを見ることができて、それは勉強になったし、何より楽しかった。
ゆっくり地上を飛んで死体に集まるセンチコガネ。冬眠に向かうクサガメ。かさかさしたヘビトンボ。煙突をつくるエントツドロバチさん達。そして、そういうたくさんの生き物がいるんだから、やっぱりこの山は良いところだよな、とか思って勝手に嬉しくなっている。
FITの昆虫類以外に、そういう生き物を見ることが出来たのは、FITをしたおかげでもある。だから、これが終わっても、何か強制的に定期的に野山を巡るような機会を持っておきたいな、とちょっとは思ってみたりする。何か、今回のこれほどは難しくはない、でも必ず来ることになるような適当な目標って何かないかな…。
そんな事を考えつつ、通い慣れた道を登って、藪に入る。
さすがに真冬になってきたし、最終回となる今回の回収は、ほとんど入っていない…わけではないな。
いきなり目につくのは、青いメタリックな虫。何で真冬にツチハンミョウが入るんだ?そして、肉眼でもタマキノコムシが結構入っている事がわかる。
たぶん、年末の12月30日は春のように暖かだったから、あの日たくさん活動したのだろう。
ってことは、このまま置いておけば、もっとタマキノコムシとか採れるんだろう。けど、いえいえそれはさすがに出来ませぬよね。
だから虫を回収して、それから、FITそのものも回収する。この装置、丸山式FITもホント、1年間よく頑張ったよね。ありがとう。
そして、撤収!
と言うことで、これにてFITによる里山の1年間の甲虫調査終了でございます!
ああ、終わったあああああああ!
が、まだまだマウント作業は続くんだな…。