hyla’s blog

はてなふっかーつ!

またもや遭遇

 夕方、今日も虫の回収に行った。


 朝方は涼しかったのに、午後はとても暑くて、いよいよ夏になってきている感じがある。山で見る虫の方も着実に変化していて、ゴミムシ・シデムシをやたら見るようになった。山へ入る道筋にはオオヒラタシデムシの幼虫が干からびたミミズをかじっていたし、親は交尾をしていた。
 斜面の塀にある水抜きの穴にはエントツドロバチの古巣がある。今年もそこで繁殖するのだろう。巣をチェックしたり、煙突を直したりしているハチを見かけた。この巣を見れば、オオカバフスジドロバチという名前よりはエントツドロバチの名前の方がぴったりくる。

 
 
 つい座り込んで、そんな虫達を眺めていたら、「コトッ」という音がした。どっから聞こえたんだ?気のせい?と思いながら音のした草むらを見ると、今度は中からいきなり「ブーッ」と音がする。

 ヤバイ!またイノシシだ。中にイノシシがいる。来るのか?直にケンカをすれば絶対に負ける。が、ここで弱気を見せてもまずいかもしれない。
 そう思ってこちらも、「ぶーっ。ぶーっ。(やる気〜。来るなら来い!)」と返事をしてみた。
 すると、一呼吸して「カッカッカッカッ…」と蹄のような音がだんだん小さくなっていって、逃げて行ってくれたようだ。あー、良かった〜。できればお互いケンカはしたくないもんね。


 夕方時だし、山には他に人はいるはずがない。イノシシの活動時間になるし、またイノシシと遭ったらどうしようと…、とちょっと不安になったけど、けれど行かねばならぬのだ、回収に。だから熊よけベルではないけれど、できるだけこっちの存在をアピールするべく、なるべく大きな音を立てながら山道を進んだ。
 


 幸いそれ以降はイノシシと遭遇することもなく、無事FITの虫を回収してから、「ちょっとだけ」と言い聞かせて池だったところに出てみた。そこは、ずいぶん広いため池だったのだけど、台風で土砂崩れが起きて今は一面真っ白な砂で覆われている。


 風が気持ちよくて、ついうろうろあちこち見ていると、地面のちょうど木の下や少し斜めになった所など、雨の余り当たらないところに綺麗な円錐形の穴がいくつも空いているのに気づいた。中には、落ち込んだアリが逃げようと必死になっているところもあって、これは言わずと知れたアリジゴク。こんなところで、こんなにたくさん繁殖しているとは知らなかった。一つ掘り返してみたら、小さな幼虫が出てきた。これはコウスバカゲロウなのかな〜?



 
 更に、歩いていると、向こうの方で地面を小さな鳥が歩いていた。注視していると、また飛んでは下りる。ピイピイピイピイと鳴く声や姿からみて、コチドリとかイカルチドリあたりか?チドリ系は苦手だし、双眼鏡は持ってきてないし、近眼だし、細かくはわからない。
 けれど、2.3羽いたし、少なくとも1羽はずいぶん小さく見えた。近づくと身を伏せてしまってすぐに見えなくなってしまったけど、多分恐らく雛だろう。こちらもこの場所で繁殖しているようだ。よく知っている場所だのに、このことも今まで知らなかったなあ。


 
 FITを始めたのは、全くの思いつきだ。けれどFITというのは、実は素人は手を出してはいけない領域であったということを、回を重ねるごとにひしひしと感じてはいる。

 ただ、木曜ごとの虫の回収が義務となったことで、こうやって余り来なかった時期にも山へ来て色々眺める。そのおかげで発見することも多々ある。それは嬉しい事だったりする。



 
 けど、丸山式FITは、虫を採りすぎ〜。オサムシとか採らんでもいいし。
 

 ドイツ箱は高い。
 用意した3箱で足りるかな〜。