hyla’s blog

はてなふっかーつ!

大物発見!

 何かね、とても嫌な事があって落ち込んでしまったら、人はどうすればいいだろう。

 そのまま何もしないではもっと落ち込むばかりだ。だから、ちょっとでも自分を楽しませることが重要だと思う。


 で、今日もまた、海岸へ向かった。家を出たときには夕方が近づいていて、山へ行くには時間がなかったけれど、海はすぐそこなのですぐに行ける。今回行ったのは、昔海水浴によく行った海岸。山のすぐ下に、こんな風に砂浜が広がっている。

  
 

 昔は夏になると、ここに海の家もあったし、人も大勢来ていた。けれど地域の人口も少なくなって、もうずいぶん人はあまりここに来ていないのだろう。あまり人の踏み入らなくなった浜には、ハマエンドウハマヒルガオがずっと遠くの方まで広がっていた。誰もいないのを良いことに、ゆっくりゆっくりその辺を歩きながら、いろんなものを観察する。今が盛りのハマエンドウの花には、小さ目のマルハナバチが訪花してたし、咲き始めたノイバラには小さなゾウムシの仲間が数種類見えた。



 だけど、あんまり海藻はなくて、砂浜の昆虫はいないのかな?と思いながらずっと奥まで歩いて行くと、いきなり足下がふかふかになって、そこから先にはごっそり海藻が集まっていた。どうやら、海流の加減でここに漂流物は集まるようになっているらしい。


 海際のまだ新しい海藻の中にはほとんど何もいないけれど、山に近い方日陰の石の上に積み重なった海藻をひっくり返してみれば、腐りかけた海藻の中には無数のヨコエビ類がぴんぴん跳ね、黒いハネカクシも数種類いた。それに多分ガムシっぽい3mm程度の薄茶色の虫もいて、それらを何となく採ってみた。こないだ行った所にはいたアリモドキやミズギワゴミムシっぽいのはいないようで、同じ海岸線の1km程度しか離れていない海岸なのに、そこにいる生き物は全然違うことに驚かされる。

 それから、山から落ちてきた倒木が砂の上で朽ちていたので、ひっくり返してみたところ、キノコムシみたいなものと、今度は確かにチビクワガタを採った。



 そして、更に奥にいった所で驚くべきものを発見。(苦手な人はごめんなさい。)
 それが、これ。




 これは、大きい!1m以上はあるよな。てか、海生哺乳類だよね。頭部の格好からしてイルカじゃない。
 と言う事は、瀬戸内海だし、これスナメリだよね。



 スナメリ、スナメリ、スナメリだ〜!

 
 びっくり〜!



 さて、これをどうしよう。このまま捨てておくには、あまりにもったいない。こんなものが手に入る機会は、そうそうあるものではない。肉とかは要らないけど、でもぜひ骨格欲しいなあ。こういう動物の頭骨って変な形だし、それから脊椎骨の繋がったの欲しい。ネタには絶好!でも、どうすれば良いだろう?


 普通に骨格標本を作るには、水中で腐らせたり、酵素で肉を分解したり、土に埋めて白骨化するのを待つなどの方法がある。これは、どう考えても既に腐敗してきているし、このまま砂に埋めて白骨になるのを待つしかない。
 でも、ほとんど自分と同じような大きさのスナメリを、私は1人で埋められるのかしら?いくら砂浜とは言え、これだけの身体が埋まるような穴を掘るって、そりゃずいぶんな力仕事。それに、穴を掘っても、そこにこれを移動させる事はできるのかしら?どう見ても、4.50kgはありそうだ。それを1人で動かすのは、かなり無理。
 それに骨を掘り出すときに、骨が無くなると嫌なら、これらを適当な網袋に入れなくてはならない。ということは、包丁でも持ってきて、関節でばらさないと処理できないと言う事だ。



 う〜ん。もったいないし、欲しいけど、1人じゃ無理だし、どうしよう。


 大阪だと、大阪市立自然史博物館のホネホネ団なんかが活発に活動しているけれど、ここは香川。こうしたものを喜んで拾おうなんて人は、他にはいないだろうし、こうした情報を集約するような博物館もないよな〜。
 

 そういや、スナメリなんかの海生哺乳類のストランディング情報って、国立科学博物館が集めてなかったけな?



 と言う事で、とっても貴重なものを見つけてしまって、とても嬉しい。


 でも、どうしよう…。
 悩むところだな〜。