春野菜は美味い

　ずいぶん長い間しようと思ってできないでいた家計簿を、今年になってつけ始めた。正確に言うと、1月からためたレシートを4月になってようやく家計簿ソフトに入力できたところだ。でも、それ以降はきちんと買い物するたびにつけていると、何となく自分のお金の使い方の概要が見えてくた。

　で、見てみると、毎月の食費はだいたい一万円少々である。ということは、よくテレビでやっている「1ヶ月食費1万円生活」ってそんなに難しいことではないのではないだろうか？となれば、この「少々」を取り去って実際に1万円以下にしてみたい。ということで、「今月の食費は1万円以内にする」という目標を立ててみた。

　そして、４月の半分が来たところなのだけど、確認してみるとかなり危機的状況である。計算してみると、9983円使ってしまったのだ。もう予算の10000円まで、27円しかないじゃないですか。ついつい、値上がりするというので買い込んでしまったコーヒーが痛かった。
　が、ここで目標をあきらめるのは悔しい。何とかして、残り2週間は買い物せずに、残りの食品で食いつないで行きたい、と思ってチェックしてみると、幸いお米に調味料に、乾物なんかもあるし、お肉も少しはある。更には、タマネギもニンジンもあるのだが、青物野菜だけがないんだな。

　
　いくら何でも、新鮮野菜が2週間全く食べられないのは悲しい。でも、1万円の目標も達成したい。
　さあ、どうするか？

　って時は春ですよ。様々な植物が生き生きと伸び始めているではないですか。無ければ、それをとってくれば良いだけ〜。

　と思って、夕方早速食材を調達に向かったのは、近くの川。川縁を歩いて、河原に降りていくと、ちょうど入れ違いに小学生が上がってくるところだった。小学生は水網を持っていて、どうやらザリガニとかエビを採っていたようだ。彼らが踏み荒らした当たりに近づくと、水辺には綺麗に伸びた柔らかいカワヂシャが一杯。その向こうにはクレソンが伸びているし、別の方向にはセリも伸びている。
　草の間に手を入れて、上から30?くらいの所で折ると、太くて柔らかな茎は音を立てて折れる。どんどん摘んで、でも、まだまだある。とりあえず、それぞれ片手一杯に一束ずつ採ったところで、今日の所は切り上げた。

　帰ると早速料理に取りかかり、クレソンは高野豆腐と一緒に炒めてペペロンチーノに。カワヂシャは塩もみして、酢味噌和え。セリはお味噌汁に入れていただいた。
　間違いなく新鮮な野菜は、春らしい癖はあるが、どれも美味しかった。

　クレソンに、カワヂシャに、セリに。もう少しすればスカンポも出るし、海に行けばちょびっとだけどワカメもある。

　残り二週間は、買い物せずに何とかなりそう〜。