hyla’s blog

はてなふっかーつ!

磯採集

 

 明日、ワカメの遊走子をみようと思ったので、勤務時間も終わった夕方ワカメを採りに行った。いつも行く自宅近くの海岸は、ワカメは無いわけではないけど、少し深いところにあって採るのがやっかいだ。なので、今回行ったのは少し東に走った、岩のゴロゴロある磯である。


 近づいて驚いたのは、車が一杯。いったい何?と思ったら、春の大潮の頃でもあり、近所の人らしき人がたくさん来ていて、それぞれ浜辺で貝掘りをやっている。そのひと達の後ろを通り過ぎ、岩場まで来たところで、太ももまでのゴム長を履いて、いざ出陣である。
 ゴロゴロする石の上は、海藻も生えていて、ともすれば転びそうになる。ひょろひょろとしながら波打ち際に行き、そのまま海に入って、更に1mほど進む。波打ち際から海の中にかけて、そこいら中にワカメが生えている。ワカメの根本にはフリルのような「和布蕪」がついていて、これが今回の材料うだ。


 ワカメは、頑丈な根のような構造物で石にくっついている。引っ張ってもなかなか採れない。見てみると、向こうの方でワカメを採っている人は、長い棒につけた鎌を使って採っている。確かに、刃物を持ってくるべきであった。しかし、そこまでは思い至らなかったので、しょうがない。根気よく少しずつ引っぺがし、ワカメを和布蕪ごと引きちぎる。そうやって、しばらくやっていると、4.5本採れたので、実験材料としては十分だ。
 ついでに、いろんな海藻の例として、ヒジキにアオサにホンダワラ、ミルなど、そこいらで目につく海藻を適当に採って材料採集は無事終了である。


 けれど、暑くもなく寒くもなく、風は気持ちよいし、水は透明で、そこいら中に生えた海藻が茶色の上をゆらゆら揺れているのがよく見える。となれば、その海藻の生えている石をひっくり返したくなるんだな。

 
 適当に持ち上がりそうな石をめくってみると、これがもう感動するくらいいろんなものがいる。
 

 石の隙間にはムラサキウニにバフンウニ、クモヒトデがわんさかいて、カニ類もコブシガニやイソガニなどいろんな奴がいる。それから、大きなアメフラシもいて思わず踏んづけてしまったし、小さな赤なまこもいた。ヒラムシもいたし、それから水の引いた石の表面には間には、10?ほどの魚が隠れていて、恐らくはギンポだろう。
 なんかね、捕まえるわけではないのだけど、そういう生き物が隠れている所を見つけると、とても嬉しい。ついつい必要もないのだけど、しばらくそうやって遊んでいた。



 材料を持ち帰って冷蔵庫に入れ、手を洗っていると、爪だけでなく手にも細かな切り傷が一杯できていて、一カ所は少し深くて血が出ていたようだ。ずっと前屈みで作業をしていたので、腰が痛かったし、足も痛い。

 

 けれど、やっぱり生き物を見ていると楽しい、とつくづく思うのだな。