とんがり帽子のアトリエ
タブレットを使うようになって、電子書籍もぼちぼち見るようになった。そしてなんとなく流れてきた紹介の中で、これは確かにすごいな、と思ってはまってしまったのがこちら。
- 作者: 白浜鴎
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2017/01/23
- メディア: コミック
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- 作者: 白浜鴎
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2017/08/23
- メディア: コミック
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それほど期待せずに読んでみたのだけと、これいい!というかすごい。
何がすごいって、まずは圧倒的な絵のうまさ。人物も背景も、1コマだけ取り出しても完全に絵として成立しているし、とにかく見ていて気持ちがいい。人物は可愛いしカッコいいし、立体感があって、これは年齢や性別を問わず好まれる絵だ。
たぶん一人で全部書いているのだろうけど、背景まで丁寧に書かれていて、本当に作品の世界が美しく表現されている。
さらに、お話しもどんどん引き込まれる。
魔法にあこがれる少女ココがふとしたことから手にした魔法書によって、誤って魔法を発動させたことにより母親は石になってしまう。それを何とかするために魔法使いキーフリーの下で魔法使いになるべく修行することになったのが、そもそもなぜ魔法の絵本は誰によって書かれたのか、なぜココに渡されたのか、その目的は何なのか?さらに、その秘密を探るキーフリーの目的とは…。
みたいなお話しで、なんというか世界感がものすごく明確で、謎に引き込まれてしまうね。
全体の雰囲気は優しくて、小学校低学年にもおすすめできるけど、これは大人でも引き込まれるよ。これはすごい。女の子をお持ちの方には、ぜひ買ってあげてほしい。つか、ハードカバーバージョンも作って、図書館に入れようよ。
それに、これは海外でも受け入れられるだろうし、アニメ化とかもありそう。
唯一の難は、次が読みたくてじりじりしながら待たなくてはならないこと。でも、こういう作品は、書く人のペースに合わせて待たなくちゃいけないね。ずっとずっと書き続けてほしいから。
つーことで、3巻もあとちょっとで出るけど、待ち遠しいね。
- 作者: 白浜鴎
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2018/02/23
- メディア: Kindle版
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久々
うーん。こちらを放置し始めて、もうかれこれ2年だ。久々にアクセスして、時間がたつ速さに恐れ入る次第。
何故にこれほど放置してしまったのかというと、1つはtwitterを使い始めて、そちらのほうが気楽に書けるから。140文字しかないけど、その分あっという間に書けてしまうし、書いてしまうとこちらを書くモチベーションが下がっていて、書かなくなってしまう。
そして、2つ目の理由はタブレットを使い始めてしまったから。実のところはこちらの方が理由としては大きいのだけど、タブレットを使い始めると、毎日帰って、パソコンの電源を入れ、ブラウザを立ち上げて…、という手順がめんどくさくなってしまった。タブレットときたらボタン一つですぐに起動するから、ついついtwitterやメールをタブレットで済ませてパソコンを使わずに済ませてしまうのだ。
でも、それをやってつくづく自覚したことは、私にはフリック入力では長い文章を書けないということ。twitterは、140文字という制約の中で少しでも言葉を節約するために簡潔な表現を探して書く練習にはとてもいいし、気楽に他の人とやりとりしやすい。けれど、それでも何かまとまったことを書くには、ブログという場の方が使いやすいとは思うので、久々アクセスして書いてみた。
とりあえず、ブログの文章を書くカンも鈍っているので、当分はリハビリ期間として、特にオチも何もない、つまらん文章をだらだらと書いていくつもり。
ということで、ブログふっかっつううう!
鳥を追う
朝から雨が降ったりやんだりで、天気が悪い。でも、台風も近づいてきていることだし、そうなると明日はもっと降って散歩しづらいだろう。なのでk今日のうちにしっかり運動してもらうべく、小雨の中カイ君を連れて、いつものダムの奥の林道へ行った。
家を出るときにはほとんど雨は止んでいたのに、車で走っているとぽつぽつ雨粒が当たりはじめ、林道に入る頃にはまたもや雨。でも、カイ君はすっかりやる気になっているから、ここで引き返すわけにもいかない。仕方なく、傘をさして歩き始めた。カイ君は放すと、一気にかっ飛んでいく。
しきりに斜面を気にしてふんふんしているかと思うと、斜面を駆け上る。そうなると、いくら止めても聞かない。それでも、いつもある程度したら戻ってくるから待っていると、今日はいきなりずいぶん先の道の先からキャンキャンというカイ君の鳴き声が聞こえてきた。これは、何かに会ってしまったな。
ちょっと焦りながら大声で呼ぶと、道の向こうから元気に走ってきたし、全身チェックしてもとりあえずケガはない模様。犬種の特性か、カイ君はほとんど鳴かなくて、山で鳴くのはたいてい何か獲物に会ったときだ。今回は悲鳴だったから、たぶん喧嘩してもかなわないような獣にあったのだろう。時期的にちょうど栗の時期だし、イノシシにでも会ったかな?雨だから人が動かない分、日中でも動物はゆっくり活動していそうだ。とにかく、ケガがなくてよかった、よかった。
お座りをさせて、
「遠くへ行ったらあかんよ。すぐに戻って来んとダメよ。見えんところで帰れんようになっても、助けてあげれんので。」
と言い聞かせてみたけれど、すぐにまた走り始めたカイ君は、ちっとも懲りた風はない。
細い流れのあるところで、周囲にはウラジロが茂っている。と、いきなりバタバタと音がして、大きな鳥が山の奥の方へ飛んで行った。ヤマドリかな?こうなるとカイ君は一気に興奮して、鳥の飛んだほ方を追いかけていき、また帰ってきて飛び立った場所を嗅いで、また追いかけていく。
「帰っておいで、もう逃げたよ。もうええやろ。」
と声をかけて、来た道を帰り始めると、嬉しそうに走ってきた。
私がよく歩くこのルートは、ヤマドリが多いように思う。ここで散歩していると、猟季にはセッターを連れて猟をしている人によく合うから、ここは良い猟場なんだろう。私は猟はしないし、ここに来る目的はヤマドリではなく、ほどほどに歩きやすくて生き物もいろいろ観察できるからなんだけど、来るたびにカイ君は鳥を探し出してご機嫌。そして私は、ヤマドリを夢中で追って、カイ君が帰ってこれなくなるようなことがないかとても心配。
先日も、山中で身動きできず、呼んでも帰ってこないことがあった。
藪に入って行ったカイ君が一向に帰って来ないから、探しに行くと姿は見えないけれど、山の中から「くううん」と鳴く声がした。大きな声で連続して鳴いてくれればいいのに、たまに「くううん」と鳴くだけ。確かに近くにいるはずなのに、呼んでも戻って来ないし、どうしよう?と泣きそうな気分でいたら、谷の向こうの斜面にカイ君を発見。ところが、目が合って呼んでも来ない。どうやら動けない感じ。
そこで、覚悟を決めて斜面をずりおりて谷の向こうに這い登り、カイ君のところにようやくたどり着いた。すると、カイ君はこんなことになっていた。
細い5mmほどのツルをまたいだ状態で、動けなくなっている。近づいてツルを引っ張り、またがせてやると嬉しそうにまた走りまわった。
前回は何とか見えるところにいたし、私が行けるところだったから対応できた。でも、カイ君は結構斜面の高いところまで上っていくし、そんなところで動けなくなったら、と思うと本当に怖い。だから、鳥を追ってほしくはない。だのに、ここはヤマドリが多いし、そうなるとカイ君は追いかけずにはいられないようだ。自由に走り回らせてはやりたい。でも、帰ってこれなくなるのは嫌。本当に、どうすればいいんだろう。困ったなあ…。
そんな飼い主の気も知らないで、その後もカイ君はご機嫌に走り回り、車に戻るまでに更に一羽、鳥を出しましたとさ。ひっつき虫まみれになりながらね。
はあ…。犬用GPSが欲しい。高くても(10万くらいするらしいけど)、買うべきなんだろうか…。
ヤマドリ
連休中日だから、今日はカイ君を連れて山に行った。ダムの周りの林道を歩いてみよう。砂防ダムまでの林道は、それなりに整えられていて、歩きやすい。今日は曇っていたし、深い緑の中を歩くから、暑くてもそれなりに気持ちがいい。
カイ君は林道に入って放すと、一気に走っていく。それでも最近は、ある程度走っては戻りを繰り返すようになっているから、私もゆっくりその辺を観察しながら歩ける。
ヤシャブシの葉裏では、こんなものを見た。
ヤシャブシはたくさんあるけれど、1本の木だけ集中してこのクモが葉の裏にいる。とても小さなクモだけど、卵塊を守るものや、この写真のように子グモに囲まれたものもいたから、これでも成体なんだろう。腹部のとんがりと先端の黒い点が特徴的で、子グモにも同じような模様がある。これなら名前がわかるかも?と思って図鑑をめくってみると、どうやらこれはギボシヒメグモのようだ。たくさんいたクモの中には、真っ黒い腹部のものもいたから、色彩変異があるのだろう。
それから、道端のくさむらでは、こんな蛾を見つけた。これは、春にも見たマドガというものだろう。小さな蛾だけど、色合いが鮮やかでとてもよく目立つ。
同じくこれも、小さいけれど、よく目立ったハエ。派手のハエというと、ミバエの仲間だけど、これってミバエなの?なんだか違うような気がするけど、そもそもハエなんてわかるわけないよなあ。
それから、今日は時間もあったし思い切って、ダムの周りの道も歩いてみた。山道は楽しいのだけど、さすがにこの時期はダニが怖い。山道に入る前にパンツの裾を靴下に押し込んで、足元には虫よけをたっぷり吹きかけて、注意しながら歩いて行った。
山道はダムに流れ込む小さな谷沿いにあるので、歩き始めると急に湿度が高くなる。だから、山道にはキノコがたくさん。大きなものもあるし、小さなものもある。中にはすでに腐ったものもあって、そんなキノコの残骸をめくると、センチコガネが見えた。
そんなことをしていると、ふと気が付くとカイ君がずいぶん長く姿を見せない。ちょっと焦りながら何度か呼ぶと、斜面の少し上を走っていた。走り方が何かを探している風だな?と思ったら、いきなり小さな谷に走り込んで行く。そして、直後にごごごごっという特徴的な羽音がして大きな鳥が飛んで行った。ヤマドリだ。ヤマドリがいたようだ。
カイ君は飛んで行ったヤマドリをなおも探して、走っていったけど、すぐに戻ってきて、そのまま一気に谷の水たまりにジャボジャボ入って行って、ものすごい勢いで水を飲んでいた。
満足かね?よかったね、ヤマドリを見つけて楽しかったね。
でも、ヤマドリが見つけられなくても、全然かまわないんだよ。
それより、お願いだから、遠くに行かないで。呼んだら帰ってきて〜!