hyla’s blog

はてなふっかーつ!

干潟にて


 三連休ということで、なんだか一気に気が抜けて、朝からぐだぐだしていた。ぐだぐだっていいよね。しかし、さすがにそれだけで一日終わるのはもったいない。潮見表を見ると、ちょうど夕方が干潮だったので、川の河口へ出かけてみた。もう、ずいぶんだくさん夏の生き物が出ていることだろう。

 
 
車を置いて河原へ降りて、まず見に行ったのはハマゴウ。やはりもうかなり咲いている。そして、夕暮れ時だったけれど、それでもそんなハマゴウの中では、ハナバチたちが忙しそうに飛び回っている。

 まず、小さなキヌゲハキリバチがたくさん見える。花に頭を突っ込んでいるもの、葉に止まって花粉で真っ白になった腹部を脚で整えているものなど、夕方でも忙し気に活動している。その高い羽音を聞くと、本当に楽しくなる。
 花の中をゆっくり歩いていくと、少し大型のハナバチ登場。ハキリバチに比べてゆっくりな飛び方は、トモンハナバチ。トモンハナバチは、黒い体にレモンイエローの縞が映えて、本当に美しい蜂だ。


 そして、そんなハマゴウの群落の奥では、ハマボウも咲いていた。

 我が家にあったハマゴウは、昨年枯れてしまったので、この夏ハマゴウを見たのは初めてだ。ハマボウの花は一日しか咲かないけれど、それでもこの黄色の鮮やかさはどうだろう。黄色の花はたくさんあるけれど、ハマゴウの黄色は暑い夏の青空にとてもよく映える。そんなハマゴウの下にある流木をひっくり返すと、アシハラガニがわらわら逃げていった。



 一通り蜂を見て、今度は潮の引いた中州を歩いてみた。ゆっくり歩きながら、これはと思う石を見つけては、めくってみる。
砂の上に転がっているだけではダメ。砂にうずもれてしまっているのもダメ。程よい大きさの砂利の上に、半分埋まっているような石で、しかも水はなくなっているような状態で石をめくると、石の裏にはハネカクシが見つかることがある。河原はそれなりに広いし、たくさん石も転がっている。でも、そんな条件の良い石は、たくさんはない。
 歩いては石をめくり、座り込んでじっと見る。また、石を戻して歩いて…。ということを繰り返しながら、上流に向かって歩いて行った。


 
 そして、ふと気づくと、どうやらハクセンシオマネキの中に入り込んでいた。私が歩くと、白いものがさっと穴に潜り込んでいる。そこで、そのまま座り込んで静かにしていると、そろそろと穴の中からハクセンシオマネキが出てきて、大きさなハサミを振り始めた。この潮をまねく動作もかわいいけれど、おずおずと穴から顔を出して、ぴっと眼を立てる動きも私は好き。

 
 ちょうどその辺りで石をめくると、時々土のすぐ上に2mmほどの小さな白い点がついていることがある。よくよく見ると、これは貝なのだろうか?貝なら、なんという貝なんだろうか。
 それに、石の裏ではこんなフジツボも見た。この辺は、かなり薄めの汽水になるのに、こんなところににもフジツボがいるんだね。
 


 汽水干潟という環境は、独特の生態系を持っていて、それはそれでとても魅力的。とはいえ、私にはわからない生き物が多すぎる。ここの干潟はかなり良い環境だと思うから、私なんかよりもっと知っている方に調査してほしいものだ。きっと私では見つけられないレア種がわんさかいることだろう。


 そうやって眺めていると、少しずつ潮が満ちてきたので、切り上げることにした。アシ原にそって引き返しながら、最後にとある石をめくって思わず声が出た。小さなハネカクシがうじゃうじゃいるよ〜。それまでは、いても1個の石に1個体くらいだったのに、一体なぜ?
 とにもかくにも、「採らんといかん。」と反射的に吸虫管で吸いまくった。一通り吸って、中に入った虫を見ながら、ハタときづく。


 採ったら、整理しないといけないよね。これだけのハネカクシを整理するには、かなり時間かかるよね。
 ・・・・。


 ということで、整理した生き物の写真は、後日…。