hyla’s blog

はてなふっかーつ!

山道を歩く

 本日は、ちょっと離れた山に来てみた。道の先にはダムがあって、そこまで舗装道路はあるけれど、最後の家を過ぎれば全く家がないから、走る人はほどんどいない。カイ君を放して歩き始めると、カイ君は時々走っては戻り、と繰り返す。


 
 
 最近わかってきたことは、カイ君は呼んでも戻らないのではなく、そもそも人との距離の採り方がかなり遠いようだ。昔飼っていたマルクは、常に見える範囲をついて歩く犬で、たまに藪に入ることはあっても、すぐに出てきた。けれど、カイ君は、時には100mほども走っていく。それでも呼べば大体2.3分で戻ってくるし、呼ばなくてもちょくちょく戻ってくる。人からかなり離れて走るというのは、獲物を探す猟犬の習性なんだろう。本当は、常に見える位置で一緒に歩きたい。けれどまあ、今は特に元気だし、ちゃんと帰ってくるなら、自由に走らせてやりたい。そのために定期的に呼び、戻ってくれば大げさにほめておやつを与え、そんなことを繰り返しつつ、山を歩いた。


 ただし、時々カイ君はかなり山の斜面の奥まで突っ込んでいく。そういう時は、たいてい何か獣を見つけてしまったときだ。しばらく待つと、「わんわん」と吠える声が聞こえ、それから戻ってくる。歩いていた地面には、こんな骨も落ちていたし、この山にもさぞかしイノシシをはじめとした獣がたくさんいることだろう。

 

 川筋を歩いていた時には、カイ君が大きな鳥が2.3羽飛び立たせてたけど、あれはキジかヤマドリのどちらかだ。鳥を追うのは、鳥猟犬として本能とでもいうべきものだし、鳥は見つけて飛び立たせてしまえば、それ以上追いかけることはできないから、すぐに戻ってくる。
 けれど、四足の獣は、逃げるのを追いかけられるから、そういう時帰ってくるのは遅くなる。それでもだいたい6.7分、10分以内には帰ってくるけれど、もうちょっと早く帰って欲しい。以前に山であった猟をしていたおじさんは、セッターにGPSを付けていたけれど、あれ欲しいなあ。でも、10万円もするのでは、買うのはちょっと厳しい。でも、迷子になるのは絶対困るんだよな…。


 1時間弱でダムに到着。この時期の水は、深い緑。たくさんプランクトンがいるんだろう。


 
 ダムの奥までは行かずに、そのまま下りて、ダムの下の水田にいってみた。昔来ていた頃にはここもちゃんと稲をつくっていたのだけど、今はもう耕していないらしく、草が伸び始めていた。ここも、綺麗な谷水がくるから美味しいお米は採れるのだけど、場所的にイノシシの害が防ぎきれないのだろう。そんな田んぼを楽しそうに駆け巡るカイ君を見つつ、何だか悲しくなってしまった。


 昔ここでは、春になると水田の端でシュレーゲルアオガエルの白い泡で包まれた卵がたくさん見られたけど、あのシュレーゲルアオガエルは今もいるんだろうか?
水の中で鳴いていたカジカやタゴガエルはいるんだろうか。ヒキガエルや、アカハライモリはどうなんだろう。とりあえず、梅の木にこれがついていたから、クスサンがいるのは確実なんだけど、山の田んぼに依存する生きものは、これからもどんどん消えていくんだろうなあ。


 
 結局2時間ほど歩いて、カイ君は満足してくれた模様。こうやって十分運動した後は、カイ君も実にいい子。
 でも、こうやって見てみると、すごく筋肉質だし、カワイイって感じの犬ではないな…。