hyla’s blog

はてなふっかーつ!

二カ所目


 朝の片づけを終わって海岸へ出かけようとしたら、いつの間にか雲が濃くなってぽつりぽつりと雨粒が落ちてきている。とはいえ、さほど寒くはないから、採集する間は持つだろうと判断して、海に出かけた。

 
 今日行った海岸も、さすがにこの時期だから人はいない。ゆっくり砂を眺めながら歩いて、いつも生きものがいそうな場所を探した。
 砂利の大きさを見て、そこに含まれる海藻などの漂着物を見て、湿り気を見て、掘ってみる。それでも、微妙な違いで、生きものが採れたり、ほとんど採れなかったりして、なかなか難しい。それに、寒い時期だから、掘った砂の中から生きものが落ちてくるまでには少し時間がかかる。落ちてきた生きものも、動きが鈍くて、じっと動かないときもあったりして、注意深くみないと見逃してしまう。冬の採集は、やはりちょっと面倒。更に小雨で砂の表面が濡れてしまって、砂の湿り具合が判断がしにくくなってしまった。やはり、雨の日の採集はよくないね。

 
 そうやって試行錯誤しながら、今回メインで掘ったのはこんなところ。

 堤防のぎりぎりのところは、ハマエンドウが生えている。ハマエンドウが生えるようなところは、砂が固まっていて、さすがにそういうところはいない。けれど、その少し下には波が高い日に打ち寄せたゴミがあって、そんなところにはジムカデと一緒にウミベトガリハネカクシがよく出てくる。

 
 その下の漂着物のあるあたりでは、こんなハネカクシが採れる。ウミセミゾ?と思ったけれど、どうも微妙に違っていて、チョット太目な印象。更にこれは、吸虫管で採ると、その中でいきなり交尾をしているではないか!こんな寒い時期に交尾をするとは驚き。ペラペラハネカクシや、小さな黒いヒメハネカクシも先月交尾をしていたし、冬に繁殖するものって意外と多いようだ。



 ただし、この辺の水温は一番寒い時期でも8℃くらいだけど、もっと北へ行けば水温ももっと下がるだろう。東北や北海道の海岸には、冬に活動するハネカクシはいるのだろうか?それとも同じようなものはいても、秋に活動したりするのだろうか?知りたい気持ちはあるけど、さすがに東北とかまで行くのは難しい。誰か採りに行ってくれないかな。


 採集を終えて道具を片づけている時、漂着物の中にこんなものを見つけた。


 タコノマクラとかその辺のものだろうけど、なんだかこういうのって久しぶりにみた。なんだかちょっと嬉しい。