hyla’s blog

はてなふっかーつ!

戻ってきてよ


 兄が帰ったあと、カイ君を連れて山に行った。そして、人の来ない道に出て、カイ君をフリーにした。 

 
 カイ君は、綱が外された途端、一気に走り始める。伸びやかに走る姿は、本当に綺麗で気持ちよさそう。
 その後をついて行くと、カイ君が道に面した斜面を気にしている。と、思ったらするすると藪に入り、一気に駆け上がっていく。随分遠くまで行ってしまって、姿が見えなくなったので、口笛を吹き、声を出し呼んだ。
 が、帰ってこない。もう一度呼ぶも、まだ帰ってこない。谷に作られたこの道の先は砂防ダムになっていて、行き止まりだ。だから、必ず帰ってくるはず、と道を引き返して分かれ道の所でカイ君を待った。5分をすぎ、まだ帰ってこない。シーンとして音も聞こえない。ただ待つ時間は、とても長い。ひょっとして尾根を越えて、山の向うに行ったりしてないか。特に表示はなかったけど、イノシシのくくり罠があったりするのか。どんどん不安が募る中、遠くから白い姿が見えて、ようやく安心。必死に走って、息を切らしながらカイ君が飛びついてきた時、呼んでから7分もたっていた。


 カイ君は運動が必要な犬だし、いくら長時間歩いても、人と歩くのでは犬にとってはさほどの運動にはならない。そこはやはり、フリーで思いっきり走らせればいいのだけど、帰ってこないのは困る。これまではフリーにしても、呼べばすぐに戻って来ていたのに、だんだん遠くまで行くようになってしまった。どうすれば良いのだろう。以前に飼っていたマルクは、山でフリーにしても人の前後を歩いていたし、藪に入っても遠くまで行くことはなかった。藪の中を走っていくのは、やはり猟犬としての本能なのだろう。とはいえ、帰って来れなくなるのは困るから、このままでは山で放せない。山で走らせることなく、カイ君に十分な運動をさせるとなると…それってさすがに厳しい。

 
 猟犬に呼び戻しをきちんと教えるには、どうすれば良いのだろう。困ったなあ。




 ちょっと打ちのめされた気分で、帰ろうとした時、車の窓ガラスにこれがくっついているのに気付いた。

 ナミテントウ?でも、少し小さ目だけだから、ダンダラテントウの方かな?昨日も今日も異様に温かくて、まるで春のようだから、動き始めたのだろう。
 そういえば朝、家でいるときは、下手くそなウグイスの鳴き声を聞いた。


 12月の雨の多さといい、変すぎる冬だな。