本日は山

　今日は山へわんこと一緒に来てみた。

　カイとの生活は、お互いまだ慣れていなくて、毎日が大変。留守番や夜に、ケージやバリケンネルに入れておいても、あまり鳴かないけれど、出したらじゃれついて飛びついて、甘噛みして、とたとた走り回って、その辺のものを銜えて引っ張る。じっと目を合わせていたかと思うと、いきなり飛びついてくるので、顔に激突する。何だかメガネのつるが歪んできてしまった。
　ところが、外に連れ出すと、まったく様相が変わって、実にいい子になる。静かにふんふんしながら、ついて歩く。ならば、山はどうだろうと試してみた。

　行ったのは、近くのダムに沿った山道。昔マルクとよくあるいた道だ。平日の午前中だから、誰もいない。そこで、いざという時の呼び寄せにチーズを持って、リードを放して自由に歩かせた。

　

　すると、カイは地面を興味深そうに嗅ぎながら、とことこ歩く。少し離れてくると、私が追いつくのを待っている。わざと立ち止まって呼ぶと、帰ってくる。そういうところは、小型とはいえやはり猟犬らしい。　
　カイと歩き始めてすぐに、何やら吠える声がして、藪ががさがさ動いた。何だ？と思ったら、サルの群れだった。カイはというと、無視。
　
　君は、本当に猟犬ですか？
　
　カイは、好奇心旺盛だけど、ちょっとビビりでもあるみたい。

　
　そうやってカイとのんびり歩いていると、いろんなものが見つかる。

　乾いた地面の上には、こんな小さなカマキリ。大きさは４ｃｍほどだけど、お腹が大きくてこれでちゃんとした雌の成虫らしい。調べてみると、これはヒメカマキリのようだ。こんな小さなカマキリがいるなんて、初めて知った。なかなかカワイイカマキリだ。拾い上げると、死んだふりをしてくれたのを良いことに、写真を撮りまくってみた。
　

　
　それから、細い流れの中に何かが見えたので、捕まえてみれば立派なヒキガエル。乾燥のきついこの辺では、ヒキガエルもなかなか見ることはないので、久々の立派なヒキガエルを見られてとても嬉しかった。
　

　小さな木の橋の上では、こんなアリが何かに集まっていた。これはアシナガアリかな？オオズアリの大型版みたいな感じで、形がほっそりと綺麗だし動きもゆっくりで、私はこれは結構好きだな。

　

　それに、アキノキリンソウがまだ咲いていたし、何と野生のリンドウを見るとことができた。野生のリンドウなんて、何年ぶりに見ただろう。この辺にも、まだ残っていたのことが嬉しい。
　

　そんな感じにあれこれ見ながら、ゆっくり歩いたものだから、何と２時間あまり歩いていた。

　
　さて、山歩きは、どうだったかな？満足していただけたかな？
　これだけ歩いたのだから、家ではゆっくり静かにしてちょうだいね。