hyla’s blog

はてなふっかーつ!

曇り空に誘われて

 出かけるつもりではなかったのだけど、今にも落ちてきそうな曇り空。こういう天気は、湿ったところを好む生きものには良い天気。なので、ふらりと近所の河口へ出かけた。

 河口の水際には、先日の台風で流されたアシの残骸が筋を描いている。けれど、流されてからずいぶん経つから、完全に乾燥していて、その中にはさすがに何もいない。ただし、新しく打ち寄せられたアマモの下には、たくさんのアバタハネカクシの仲間が動いていた。アバタハネカクシは、春にも見るけれど、8月の後半から9月にかけてが一番たくさん見る。これも、春に繁殖して、秋口に新成虫が出るのだろう。
 


 小さな湿地では、ハマサジが一斉に咲き始めている。それに、フクドも開花に向け、花穂を伸ばし始めているた。何ということもなく、フクドの葉をむしって指で揉んでみると、強い香りが立った。フクドの香りは、好きだな。
 それに、ここではハマゴウの花が、まだ少し見られる。というより、少し気温が下がって再び咲き始めたものかな?きっと天気のいい日には、まだここにハチは来ているだろう。

 
 


 それから、アシの茂みに入って、アシの残骸をふるってみた。けれど、採れるのはツヤマルムネアリヅカムシばかり。あの台風でも小さな生きものが流されていなかったことはわかったけど、モモコブアリヅカムシは、やはりここにはいないのだろうか?
 ただ、こんなものが採れた。これって…?ええと、たぶん甲虫図鑑の3巻の虫。デオネスイとかその辺りかな?



 帰りに、犬とよく散歩した海岸へ寄ってみた。導流堤の工事が始まってしまって、見るのがつらくてずっと行っていなかったのだ。工事は9月までの予定ということで、もうほとんど出来上がってきている。


 一番いろんな生き物がいたところが、つぶされてしまったね。それに、堤防に沿って大きなブロックが並んでいて、浜辺の面積が一気に狭くなった。時間がたてば、また生きものは復活してくれるのだろうか…。