水運び

　のんびりと庭を眺めていると、こんなものが目についた。

　たぶんセグロアシナガバチだけど、庭に置いているデンジソウのプランターに繰り返し訪れている。水面のデンジソウの葉の上に下りて、しばらくするとまた飛んでいく。あまりに繰り返し来るので、その間隔を測ってみると、飛んで行って約１分するとまた来ている。水面に留まっているのは、１０秒から２０秒ほど。その間腹部が動いているのが見えるから、これはたぶん水を飲んでいるのだろう。

　とにかく今年は、異様に暑い。この暑さでもう、何もかも乾燥して、雑草さえもしなびてきている。ここまで暑いと、さすがにハチも暑かろう。たぶん巣を冷やすための水を運びに来ているのだ。水を運ぶのが１匹とは限らないけれど、これほど繰り返し来るのだから、きっとたぶん庭のどこかに巣があるのだろう。

　ごく普通の蜂だけど、そんな行動を眺めてぼーっとするのは、とても好き。岩田久二雄が、夏にハチを眺めてばかりいたもので、高等学校を留年したというのもよくわかる。
　ってなことは、生きものに関心のない人には絶対に言っちゃダメだけど、楽しいものは楽しいよね！