hyla’s blog

はてなふっかーつ!

河口にて


 先日、最後の訪れた河口で採ったものをようやく処理。河口での採集は、予定にはなかったのだけど、通りかかった時にちょうど引き潮だったので、ついでに見てみたのだ。夕方ということもあって、たくさんのカニを見た。
 
 これは、えらく赤いけど、アカテガニだよね。これだけは、子供のころからよく見ている。我が家では、夏の暑い頃になると、よく家の中にまで入り込んできて困ったけれど、アカテガニは子供の遊び相手にはもってこい。先日神奈川から甥っ子が来たのだけど、当然超都会っ子だからカニなんか捕まえたことはなくって持ち方も知らない。初めて見たらしいアカテガニで、カニの持ち方を教えると、捕まえて妹に見せびらかして喜んでいた。カニやカミキリ、セミやチョウやカブトムシといった生きものの触り方は教えてやりたいけど、さてどこまで喜んでくれるかな?
 

 
 こちらは、色は地味だけど、形は綺麗。これは、アシハラガニで良いのかな?ハマガニの小さなものとアシハラガニの区別が今一つよくわからない。

 
 それからちょうどハクセンシオマネキのウェービングが行われていて、そんなハクセンシオマネキの真ん中で座り込み、じっと白いハサミの動きを眺めた。ちょっと前までは当たり前にどこでも見られた光景だろうけど、もう今この辺では、ここしか見られるところを知らない。

 そんなハクセンシオマネキの周辺には、こんな貝が散乱している。ウミニナの類だろうけど、細かい種類の見分けまでは知らない。こういう貝もめっきり見なくなってしまった。


 ここも、いつまで今の光景が見られるだろうか。あの東北大震災以降、防災が盛んに叫ばれるようになった。この辺では、南海・東南海地震に備えた防災が〜!ってなことが言われていて、確かに防災は大事。けれど、そのために河口にコンクリート護岸をしてしまえば、これらのカニも、ウミホソチビゴミムシを含めたゴミムシ達も、コイソカニムシも様々なハチも減少、あるいは消失してしまうだろう。だから今のうちに、少しでもここの生きものを記録しておきたいのだけど、それすらもなかなか難しい。時間と知識と、それに何より根性が〜。


 ということで、今回頑張って採りに来たのは河口に3種いるというアリヅカムシ。アシベアリヅカムシは、たくさんいる。先日(たぶん)ツヤマルムネアリヅカムシを採った。ヒラズイソアリヅカムシも採っていて、残るはモモコブアリヅカムシのみ!
 ということで、アシの茂みに入って、堆積したアシの残骸をふるってみた。篩は持ってないけど、いつも使っている食器かごでもできないことはない。そして、篩うと確かに小さなアリヅカムシと思われる虫が落ちてくる。肉眼では種類はわからないから、とりあえずいるだけ採ってみた。


 そして結果がこれだ〜!(写真は一部です)

 
 あ、あんなに採ったのに、すべてツヤマルムネ!
 もう、ツヤマルムネは要らない〜。