ここでもやはり
先週行った海岸では、この寒い時期にもかかわらず、砂利の中にはいろんな生き物が活動していることを確認。
でも、それって本当に、どこでもそうなんだろうか?この時期のどの海岸でも、生き物は活動しているのだろうか?それを確認するには、別の海岸にも行ってみないとわからないよね。
ということで、ここに来た。純自然海岸で、先週の海岸とは、少し違ったものが採れる。海の中を見ると、もう緑の海藻が少しずつ伸び始めているけれど、まだ海水の色はそれほど緑ではない。まだ春は、もうちょっと先ということ。
波打ち際には、冬の強い波でちぎれた海藻がたくさん砂とともに打ち寄せられている。だから歩いて行って、ふかふかと足が沈むところを掘ると、砂利の中に様々な状態の海藻埋まっている。そんな海藻と砂が溜まったところを、ぼちぼちほってみた。
すると、一見しただけで、明らかにいろんなものが見える。これは、ウミセミゾかな?これ以外にも、砂の間から落ちてきたものをみると、肉眼でももっと大きなものがいて、何種類かいるということはわかる。
と言うことで、ため息とともに採って帰ったのがこちら。
一番下のペラペラハネカクシは、夏にはいなくなるので暑いのは苦手のハネカクシ。だから、今の時期に採れるというのはまあわかる。けれど、ウミセミゾ系が猛烈に採れてしまった。特に、小型のウミセミゾハネカクシはとても多い。この仲間は、気温とはあまり関係なく、暑くても寒くても活動しているようだな。
それから、これはどちらもイソハネカクシだよね。がっしりと太くて黒いイソハネカクシは、結構たくさん採れた。細い方は、ごくわずか。口元の感じからして、たぶん両方イソハネカクシだとは思うけど、さて何だろう。とにかく、この海岸では、イソハネカクシだけで最低2種類いるということだ。
それに、こういうのも少し採れている。これは、素人は考えるだけ無駄なタイプのハネカクシだね。
帰り際に、何気なく流木をひっくり返すと、裏にはニホンタマワラジムシやオカダンゴムシに混ざって、コメツキの仲間がたくさん越冬していた。これは、ツシマヒメサビキコリかな。これも、この辺の海岸では割とよく見るものだ。
そんな中で、特に目を引いたのがこれ。なんと、真っ黒のワラジムシ。こんなワラジムシは初めて見たけど、これは何というワラジムシなのだろう。つか、ワラジムシだよね?
海岸の等脚目も結構おもしろいだろうとは思うけど、全く資料もない状態では手も足もでない。
私は、自分でも呆れるほどに、同じ海岸に何度も通って生き物を見ている。だのに、これだけ見てきても、まだまだ見たことのないものが続々出てくる海岸っていったい何?
もうこれで見るべきものは全て見た、なんて言える日はいつか来るのだろうか?