hyla’s blog

はてなふっかーつ!

なんと!


 天気もよいし、昼から山に出かけた。
 目的は…実は実は今頃になっての竹筒トラップの回収…。


 本当は11月には回収するはずがいろいろあって遅れ、更に12月になって半分回収した所で手を折った。でも大分ましになっては来たので、頑張って回収に向かったのだ。


 山道を登ると、すれ違うヒトや、追い越していく人が結構居る。天気も良いし、ほどほどの気温だから、登りに来る人も多い。頑張って登る人にはさっさと追い越してもらって、私はゆっくりぼちぼちと登る。また怪我したらかなわないし、それにのんびり登る方が好き。
 そうやって、湿った崖に生えるホウオウゴケを眺め、枯れ木では粘菌を探してみる。かなり腐った木を割ってみると、中からこんな幼虫も出て来た。これは、ゴミムシダマシとかその辺かな?
 


 そして、仕掛けた場所を確認しながら登り、下りながらトラップを回収していった。


 かなりいい加減に仕掛けたし、それほど期待はしていなかったのだけど、ざっと見た感じでも掛けた場所によってかなり使用感に違いがある。頂上近くの、アカマツとウバメガシが優占する乾いた尾根筋ではほとんど入っていない。けれど、山道が谷に近づいた途端に、利用が始まる。その辺になると、ツバキなどの常緑樹に混ざっていろんな落葉樹もあるし、空気も明らかに湿ってくる。ハチもやはり、こういう少し湿り気があって、花木もあるような所で活動するのだろう。


 そして、3つ目のトラップを外していたとき、ふと竹筒の入り口近くにこんな物が見えた。

 

 え?え?ええーーーーーーーーーーーーー!これって、フユシャクの雌だよね。ここにも居るはずだから見たいとずっと思っていたけど、こんな所で見るとは。
 

 死んでいるようだけど、せっかくのフユシャクだから、落とさないようにそうっと持って帰って早速眺めてみる。
 竹の中から取り出して見ると、その奥には何と更に別のフユシャクもいた。細い糸が絡みついていたので、クモに捕らえられてしまったのだろう。
 グレーで黒い筋のような模様のあるのはウスオビフユエダシャクかな?白地に黒いホルスタイン模様は、チャバネフユエダシャクだろう。
 



 更に、フユシャクの入っていた竹筒だけでなく、他の場所から回収したトラップでも、竹筒の中や表面にはこんなものがたくさん見えた。

 


 薄緑の小さな卵の列。どう見ても、産みたてほやほやという感じだし、これってひょっとしてフユシャクの卵?
一部を採って実体顕微鏡で眺めてみると、卵塊は柔らかく粘い物質に包まれていて、その中にある卵には3つの細い突起が見えた。ざっとみただけでも、卵塊は6つ。と言う事は、気がつかなかっただけで、ここにもたくさんのフユシャクがいるのだろう。ハチを捕らえる為のトラップが、フユシャクまで見せてくれるとは思わなかった。ちょっと嬉しい。



 しかし、回収は出来たけど、このトラップの中身の確認は果たして自力で出来るのだろうか?さすがに左手だけではなあ〜。
 だれか、竹筒の中身を確認してくれる人はいないものか…。