シーズン開始
帰り道、いつものように走っていたら、道路の隅に何かが落ちていたのが見えた。街灯はあってもまばらな、田舎道。多分動物の死体なんだけど、さて何だろう?良くはわからない。
大きさは、タヌキ大。形からも大きさからも、イタチではないし、テンでもない。バフ色の毛が見えたから、多分犬猫ではない。イノシシほど大きくもない。となれば、残るのは、タヌキかハクビシン。確率的にはタヌキだろうなあ。
とここまで考えて、やはり一応確認するだけはしておこうと思った。
車を止めて、夜の道を少し引き返す。坂を下ったところの、あまり灯りのない暗い所に落ちていたから、少し探すのに苦労して、そして見つけたのはこんなもの。
(苦手な人は見ないでね)
やはりタヌキだった。ただし思ったよりも状態は悪くて、かなり痛んでいる模様。臭いもきつい。さすがにこれを回収して標本化するのは、今の状況では無理。と言う事で、そのまま捨て置くことにして、そのまま死体を道路脇の薮の中に置いておいた。
多分明日の朝が来れば、カラスが喜んで集結するだろう。
秋が深まると、大抵タヌキの交通事故は増える。その頃に里では秋の実り、どこでも綺麗に色づいた柿が実る。そんな柿を狙って、タヌキはうろうろして、そして車にはねられるのだ。今年もそろそろ、タヌキ交通事故のハイシーズンが始まったようだ。
今の通勤コースも、動物の交通事故は多いらしい。さすがにもう死体は拾えないけど、そのまま見捨てるのは、あまりに哀れ。供養代わりに、せめて写真データだけでも採っておこう。