hyla’s blog

はてなふっかーつ!

遊んだ


 買い物帰りに、近所の某海岸で遊んだ。空は極上の青空。一年の中でもこれ以上ないくらい綺麗で気持ち良い日を、外に出ずに終わらせてしまうのはあまりにもったいない。

 

 もう秋だから、海岸に人はあまりいなくて、岸壁で釣りをしている人が2.3人。浜辺には先日の台風で打ち上げられた様々なゴミが散らばっていた。ハマヒルガオも潮をかぶったらしく少し枯れていて、それから考えるに、大分上の方まで水が来たのだろう。それでも、この浜辺は広い所では幅が20mくらいある。だから、そんな台風でも、完全に海水をかぶってしまうことはなくて、ここはいろんなものが居る。多様性と言うことで言えば、この海岸はこの辺の海岸でもトップクラスだ。
 
 
 浜辺には、波によって綺麗に大きさ毎に分けられた砂が分厚く砂が堆積している。誰もいない浜辺で、そんな砂をぼちぼちと掘ってみた。

 
 すると、波打ち際ぎりぎりの砂の中には、これが大量にいる。多分、ペラペラハネカクシと私が勝手に呼んでいるものだ。ペラペラハネカクシは、体が柔らかで平たい。毒瓶から出すと、あっという間に乾燥して丸まってしまうくらいだから、乾燥には極めて弱いのだろう。波をかぶるくらいのぎりぎりの波打ち際に多いのも、きっとその為だ。
 でも、こうやって見てみると、ペラペラハネカクシも、個体によってかなり大きさに差がある。これは、単に個体差か。伸びた時と縮んだ時の差か。それとも、雄と雌の差なのだろうか?
 


 それから、こちらは満潮時にぎりぎり波が飛んで来るような所、潮間帯上部、あるいは飛沫帯といったところにいたハネカクシ。ウミセミハネカクシとかいうものの仲間らしい。砂の中にアシやアマモの断片が混ざっているような所にこれは多くて、先日の台風でそんな植物の断片が増えているから、これも大量に採れる。
 あまりにも大量に採れたので、生きている状態でも写真が採れないか?と頑張っていたら、何と中にはバットの中で交尾し始めているものがいるではないか!大量に発生しているときは、彼等の繁殖時期でもあるようだ。ならば、上のペラペラハネカクシも今が繁殖期なのかも知れない。


 一方、こちらはそろそろ越冬準備にかかっているようだ。ここにはたくさんいる、ハマダンゴムシ。もう汀線にはあまりいなくて、山に近い方に移動しているものが多い。山際に溜まった流木の下などには、特にたくさんいた。
 


 私はずっと、この海岸を砂浜だと思っていたけれど、実は礫浜だと言うことを最近知った。ここには割と小さな2〜4mm程度の細礫の部分も多くて、そんな所にハマダンゴムシが大量にいる。
 一昨年、砂の大きさとハマダンゴムシの穴を掘って潜る速さについて簡単に実験したみた。30個体潜らせて時間を測ると、2mm以下の砂より、2〜4mmの細礫の方が明らかに潜る速さは速いという実験結果が得られた。
 大きな礫だと乾燥が激しい。砂になるとよく水気を保つけれど、砂をかき分けて潜るのに時間がかかって大変。細礫はハマダンゴムシにとって、湿度を保つと同時に活動しやすいという絶妙の環境なのだろう。
 
 
 ここの礫浜って、結構貴重な環境かもね。