hyla’s blog

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松山城

 朝早く起きる事ができたので、ホテルの近くの松山城に行くことにした。昨年は遠くに見るだけだったけれど、どう見ても城のある山は良い感じで行ってみたかったのだ。


 ホテルを5時半に出発して歩き出すと、蒸し暑いからすぐに汗が噴き出す。太い道をゆっくり歩くと、何ともゴージャスな建物があって、これが県庁とか。古くて立派な建物だなあ。

 
 そして、県庁の背後に城への登り道があって、とりあえず緩やかそうな左の道を上ることにした。


 登り始めた道は、すぐに大きな木々の下に入った。様々な色合いの緑は、何とも心地よい。一番過酷なこの時期でもさえこれなら、季節の良い日にのんびり登るのは楽しかろう。それに、里山のようになっているから、いろんな生き物も見られそうだ。
 道は、いくつかの立派な門をくぐっていく。それぞれの門は、城を敵から守るために設けられたものとかで、立派だし、何より綺麗によく残っていることに感心した。明治に壊されて復元されたものもあるらしいけれど、それでも見事。 
 

 途中にあった城の来歴を見ると、大正時代に最後の殿様であった久松氏が政府より買い取って松山市に寄贈したのだそうだ。個人の所有や、政府の管理だったら、ここまで綺麗に残らなかったかもしれない。殿様だって城には愛着があっただろうし、その城を残していくために寄贈という道を選んだ殿様はなかなか先見の明がある。この話は恐らく城下の人はみんな知っていて、きっと今でも殿様の事を尊敬しているのではないかと思った。


 そんな道を上っていって、展望台のあるところまで来たとき、ふと地面を飛ぶハチに気づいた。サトジガバチ?と思いながら、近づいていると地面にはこんな穴が!これは…、キアシハナダカバチモドキの穴じゃないか、と思ったらハチも飛んできた。間違いなく、キアシハナダカバチモドキだと思う。登り道は里山になっているし、手入れされた裸地は、確かにこのハチが営巣するのにぴったりだ。
  


 人が集まってラジオ体操をしていたこの頂上の広場でも、木の下でキアシハナダカバチが営巣しているようだったし、裏にあったキノコではオオキノコムシを見た。


 
 現在の松山城は市の管理下にあるようだけど、久松家は昆虫を研究する殿様生物学で有名だし、当代も愛媛大学で昆虫を研究されているらしい。ならば、ハチが飛んでいるからといって、それを安易に駆除するような事はきっとないだろうし、この環境は維持されていくことだろう。



 羨ましいなあ。