採れてしまう
またまた、浜へ出かけてきた。今度行ったのは、3月に行って何も採れなかった礫浜。割と長い海岸線は、一面大きめの礫で覆われていて、天気によっては激しい波が打ち寄せる。だから、ここの浜には何もいないと思っていたのだけど、時期が変わると出るかもしれない。
よたよたと道具を持って浜におり、礫を掘ってはかごに入れ、下に落ちてきたものを確認、と言うことをくり返しながら、浜を移動して行った。
しかし、掘っても掘っても出てくるのは、黒いトビムシばかり。それと、たくさんの小さな等脚目。海浜性のワラジムシかな?
薄紫のワラジムシは、かなり動きが素早いけれど、至る所にいて、捕まえるのは割と簡単。更によく見てみると、このトレイの中にも1匹、割と横幅の広い動きの遅い等脚目もいて、ハマワラジムシっぽい。でも、シノニム(同種の異名)も含めると、日本にはこの属だけで、数種類いるのだとか。分類さえ定まっていないものを同定するのは、困難だけど、少なくともこの属が瀬戸内海にいたと言うことだけはわかった。採らぬよりはマシ。
そうやって、ハマワラジムシばかりをとり続けていると、突然小さな黒いハネカクシが入っていた。やっぱりここの浜にもハネカクシ類っていたんだ〜。と言うことは、夏になるともっと出てくるかな?
ただし、採れたのはごくわずか。ということは、この浜での生息はそれほど高密度ではないのだろう。おそらく海岸線が長いだけに、一見しただけではわからない微妙な環境の違いで、生息場所を選んでいるのだ。ここは波が激しい時もあるから、少し深い場所にいるのかもしれない。ただし、私の力では、あんまり深く礫を掘るのはさすがに無理だな〜。
その後、少し岩場で遊んだ。ここにも綺麗な海蝕崖があるので、ヒトハリザトウムシの幼生がたくさん見える。
それから、岩場にたくさんいるフナムシが、歩く度に私に驚いてわさわさと動く。よく見ると、中には岩のタイドプールに入っていくものもいる。フナムシは短時間なら、水の中に入っても平気なようだ。
面白くなって、その辺にいたフナムシをたくさん驚かしたら、つつっと水の中に入っていったフナムシのうち1匹が、何とイソギンチャクに触れてしまい、すぐに丸まってしまったイソギンチャクに飲み込まれてしまった。
イソギンチャクは、フナムシも食べるの?