hyla’s blog

はてなふっかーつ!

泳ぐ犬

 

 先日も来た海岸へ、用事があってまたやってきた。


 車を降りて海岸へ歩き出すと、犬を連れたおじいさんがいて、犬はびっしょり濡れている。人懐っこい犬は、すぐによってきて、なでさせてくれた。更に見ていると、その犬は突堤を乗り越えて、海へ入っていくではないか!聞くと、この犬は海に入って泳ぐのが大好きなのだそうだ。
 

 そう話しながら、おじいさんは「ほなやるぞ、それっ!」とその辺にあった太い枯れ枝を勢いよく海に投げ込んだ。すると、犬は入りやすい場所を探して海に飛び込み、泳ぎ始めた。これぞ、犬かき!そして、どんどん泳いで枝までたどりつくと、ちゃんとそれを咥えて陸まで帰ってくるのだった。
 

 
 見事なり!こんなに自由に楽しげに泳ぐ犬は、初めて見た。

 
 更に犬は、もっともっととせがんで、「ワンワン」鳴く。「まだやるんか?ほなしゃーないな。チロ、採ってこい。」と再びおじいさんがより遠くまで枝を投げると、犬はまた喜んで泳いで行った。多分行き帰りで、25m以上泳いでいる。まだ水は冷たいと思うのだけど、どう見ても犬は楽しそうだ。そして、枝をもって陸に上がると、どんなもんだい、と言う風に枝を見せびらかし、そしてぶるっと大きく身をふるって盛大に水を飛ばしていた。


 おじいさんに聞くと、この犬は元々は保健所にいたのだそうだ。丸亀の保健所に居たところを、小豆島の人に引き取られ、更に何故だか再び海を渡ってこの地で暮らすようになったのだとか。雑種なのだろうけど、多分外見からして、ラブラドールレトリバーが強く入っている。ラブは泳ぐのも達者な犬種だし、レトリバーだけにレトリーブ(回収)することは大好きだろうから、ラブ系ならこんな芸当もできるかな。
 それにしても、本当に見事。「チロを見た獣医さんも、なんでこんな子を捨てるんやろう、ゆうて言よった。」とおじいさんは言っていたけれど、実際ここまで綺麗で賢い子はなかなか居ないだろう。

 
 「とにかくこれは泳ぐんが好きやけんな、雪の降るような日でも海へ入るんや。濡れると車で連れて帰るのが大変なんやけど、泳ぐんが好きで、泳いだ後はぐーぐー死んだように寝とるで。ここもちょいちょい来るんやけど、波がある日はさすがに危ないけん、連れてこん。今日は波がないけんな。」

 
 とおじいさんが言うように、今日は明るく晴れて、波も穏やかで、更に引き潮の時間だから、波の高さは…5cm?その海を、犬は楽しそうに何度も泳ぎ、そこに居合わせた人達に絶賛され、それを聞きながらおじいさんも嬉しそうににやにやと笑い、そんなおじいさんに嬉しそうに寄り添って犬は帰って行った。



 何となく楽しい気分で、採集に取りかかり、難なく5分で本日の目的は完了!そのままいろんなものを見ているうちに、ハネカクシの他にこんなものも見つけた。ウミミズカメムシだと思う。


 四国でも、高知県徳島県で既に報告があるようだけど、結構珍しいものっぽい。香川県での報告はあるのかしら? そのうち、詳しい人に聞いてみよう。