hyla’s blog

はてなふっかーつ!

谷川

 
 新しい職場で、お昼に誘って頂いた。「汚いところやけどな。」という前置きと共に向かったのは、山の中の細道。どんどん走って、小さな川を渡ったところで、川縁に車を止めた。思い切り、山の中の普通の住宅。よく見ると、その駐車場の向かいの家の窓を通して、なにやらやっている気配がある。ここで何が出るんだ?と思いながら、引き戸を開けて中に入った。
 入ると、安っぽいテーブルが3つほど置かれていて、その向こうの土間でうどんを売っている。システムがよくわからないまま、前の人に続いてとりあえず「小」と告げた。うどんの玉の数だ。すると、おねーちゃんが、どんぶりに入れたうどんの玉を手渡して、250円と言った。どうやら、ここで支払いをする模様。

 おでんも、天ぷらもなし。とりあえず、そのまま前に進むと、大きな鍋になみなみと出汁が入っていて、それをみんな掛けている。出し汁の中には、大根などが泳いでいて、ここはしっぽくうどんだけをやっているようだ。
 更に、セルフのお茶を入れようとすると、お茶のコップはどう見てもワンカップ大関などのお酒のカップの使い回しだった。


 早速食べてみる。うん、悪くない。いや、美味しいよ。硬くはないけど、腰もちゃんとある麺で、出し汁は少し塩がきついけど、まずまず。実際人気のお店らしく、食べている間にも、次から次に人がいろんな人が入ってきた。
 これって…、製麺所系のうどん屋さんだよね。場所も、シチュエーションも価格も、これは麺通団とかで紹介されている有名店ではなかろうか?
 

 と思いながら食べていたとき、壁際に置かれた麺を入れる箱にかかれた文字に気づいた。「たにがわ」と書いている。「谷川」って、聞いた事があるぞ。絶対ここは、有名店。そこでこそっと、連れてきてくれた人に「ここって、有名店ですよね?」と聞くと、「そ、青い屋根の谷川や。」と答えてくれた。
 
 やっぱり〜。如何にも麺通団好みだよね。うどん県民として、「タウン情報かがわ」くらいは読んでいたから、麺通団は知っているし、そこで紹介された店も名前は知っている。ただし、食べ歩きなどはしないタイプなので、製麺所系のうどん屋さんは、初めての経験だった。



 帰りに、「もうイノシシはシーズン終わったけん、入って無かったなあ。」と聞いた。猟期なら、しっぽくの具の中には、イノシシも入るのだそうだ。それは、残念。次は、私もイノシシ入りのしっぽくを食べたい。
 

 
 ちなみに、このうどん店の正確な名前は「谷川米穀店」である。名前からして、ネタになる…。