hyla’s blog

はてなふっかーつ!

見つからない


 休日にもかかわらず、今日は一日仕事の予定がびっしりだったのだけど、それでもその間を縫って、山へ出かけた。そらもちろん、ヤマアカガエルの卵を見つけるためですよ。


 と言う事で、いつも行く山の麓にある、ほとんど埋まった池に行った。

 
 で、早速探してみたのだけど、何と卵塊が見当たらない。水の中の枯れ葉の下もかき回してみたのだけど、それでも卵塊がない。


 何故だ!
 

 ここは、台風で埋もれるまでは、毎年30から40個の卵塊が見られていた。台風で埋まってしまってからも、20個程度は見ていた。ただ、年々少なくなっていて、昨年は4〜5個だった。そして、あの暖かい雨が一晩降った後なのに、3月なのに、今年は1個も見えないのはどうして?

 ため池はほとんど埋まっているとはいえ、カエルの産卵に十分な面積はある。水の深さは深いところでも30cmで、ちょろちょろとした流れのあるところと、ほとんど水の動かない止水のところもある。ぱっと見には、産む条件はそろっている。


 念のために、池から流れ出した水でできた細い流れの先も、別の場所の、山の下にしみ出した水でできた水たまりも確認したけれど、どこでも卵塊は見られなかった。
 



 原因として考えられるのは…イノシシ?

 
 イノシシは雑食だし、何でも食べる。ヤマアカアカガエルが好むような浅い水たまりは、イノシシのぬた場に持ってこい。実際この山には、イノシシがとても多い。何度も遭遇したことがあるし、池にもその下のあたりにも、縦横無尽にイノシシの足跡がついている。
 イノシシなら、カエルの卵塊は、つるっと食べてしまえる。と思ったけれど、調べてみると、アカガエルの卵塊はマズイので食べられないそうな。けれど、昔、イノシシは浅い水辺に住むイモリやサンショウウオ食べる、と聞いたこともあるから、産卵のために水辺にやってきた成体が食べられる危険性はある。ネットで検索すると、野生の生き物の中では、アライグマが卵塊を食べるとかいうのもあった。ウソかホントかは知らないけれど、この辺にはアライグマもいるはず。アライグマか、イノシシか?山で圧倒的に多いのは、やっぱイノシシだよね。


 イノシシのせい、というのは私の憶測に過ぎないのだけど、もし当たっていたなら、こんな状況はイノシシの増えている西日本一帯で見られているはずだ。そして、いずれにせよ今年卵塊が見つけられなければ、この山のヤマアカガエルはいなくなってしまった可能性すらある。とても寂しいし、悲しい。

 この山では、アマガエルの他、ヤマアカガエルと、ニホンアカガエルと、トノサマガエルと、ニホンヒキガエルとタゴガエルを確認している。そのうち一番多かったのは、ヤマアカだけど、アカガエル類が居なくなってしまったとすれば、残りはニホンヒキガエルとトノサマガエルとタゴガエル。これらも大丈夫なのだろうか?アカガエル類とは少し生態が異なるとはいえ、とても気になる。
 

 もしイノシシが主犯との推測が当たっているなら、西日本各地でも同じ状況がおきているはず。香川県以外の地域ではどうなんだろうか?少なくともカエルの生息数調査の変化とかは、必要なんじゃないかな…。既にどこかで行われているだろうか?
 知りたい。イノシシの活動が、本当にカエルの個体数に影響を及ぼすのかどうか…。
 あるいは、イノシシではないなら、アカガエルがいなくなってしまった原因は、アライグマなのか。あるいは他の何なのか?知りたい。とても知りたい。


 
 そういえば、10年前に見た、カスミサンショウウオは、今どうなっているのだろう。今も山の田んぼの淵の水辺に、バナナ状の卵塊はあるだろうか?
 探しに行きたい。この辺の水辺を全て歩いて、カエルやサンショウウオの卵塊を探したい。そして、まだあることとを確認したい。


 
 なのに、休みがない…orz。