hyla’s blog

はてなふっかーつ!

正体不明

 夕方、あるシャーレの中を覗いていて、こんなものを発見した。
 これは何だ?

 



 中にたくさん見える丸い粒は、バフンウニから採った卵で、これは海水だ。その中にコロンと、2mmほどの長さの、王様の王笏のような形の変なものが混ざっている。ところがこれがよくみてみると動いていて、どうも生き物らしい。実際、最初は先の方が3つに割れていたのに、次第に閉じてしまった。それから、中の構造にも微妙な動きがある。ということは、これはこれ自体で、1個体の生き物なのだろう。でも、いったいこれは何?どういう分類群なんだ?


 多分何かの幼生ではないか?と考えてみたけど、魚類ではないし、タコやイカの仲間でもない。貝のベリジャー幼生でもないし、カニ類のゾエアやメガローパといった幼生もでない。一緒に写っているウニなら下のようなプルテウス幼生になるから、もちろんウニでもない。


 
 う〜ん、さっぱり見当がつかない。


 その後も時間をみつけて時々覗いてみたけれど、いつも同じ場所にいて、自分から動く気配はない。けれど、体の中には、微妙に脈動するような動きが見えるので、やっぱり生きものであることは間違いないだろう。書棚にあった古い「海洋プランクトン図鑑」や、「瀬戸内海のプランクトン図鑑」も見てみたけれど、類似のものは見当たらなかった。細長いという外形に一番近いのは、ホヤの幼生やヤムシだけど、内部構造が違っているように見えるし、ほんと何だろう…?

 
 
 ってなことをやって時間を浪費するから、仕事が遅くなる…。