今年もまた

　昼間建物を外を歩いていたとき、こんなものを見つけた。

　かなり怪しい雰囲気だけど、別に宇宙からやってきてヒトを操るキノコなんかではない。割と普通の、ムラサキナギナタタケというシロソウメンタケ科のキノコだ。

　このキノコも、ヌメリイグチと同じく、マツの植わっている植え込みに生えてくるので、マツと共生関係にあるのかもしれない。けれど、イグチは夏の暑さが少しだけ治まった９月の初旬に生える。そしてこれは、それより更に冷え込んだ初冬に近い頃に生えてくる。
　これは、毎年生える訳ではなくて、ここ２．３年は見なかっただけに、今年の大発生は嬉しい。ちょっと変なキノコだけど、一応食べられるキノコ。香りもさほど無いし、味もない。ただ、さくさくした歯ごたえだけ。

　とりあえず新鮮なうちに、ちょっと摘んでみた。今年は本当にたくさん生えているので、あっという間に掌一杯が摘める。こうやって自分で採る事、そしてそれを食べる事が単純に楽しくて、特に好きというのではないけど、ちょっとだけは食べる事にしている。

　今夜は、これでお吸い物…。