hyla’s blog

はてなふっかーつ!

秋の海岸

 

 溜まった仕事をしていたのだけど、途中で切り上げて海へ出かけた。やっぱ遊びたいんだよ〜。

 と言う事で、いつもの海岸。雨の後の空は、それはそれは青くて、それだけで何だか嬉しくなる。そして、海はというと、薄緑色を帯びていて、これは先日の台風で供給された無機塩類で植物プランクトンが増加しているからだろう。



 そして、海岸へ下りて、いつものように流木や漂着物の下を眺めてみる。すると、どこでも大量のハマダンゴムシが見える。大型の個体や、今年生まれの5mm以下のものなど、どれも複雑で多様な色合いと、砂浜へのカモフラージュ具合は見事。写真は、砂ではなくて、砂の上にいるハマダンゴムシなんだけど、ちょっと目を放すとすぐにわからなくなる。どうやってここまで見事な隠蔽色を獲得したんだろう。それから、波打ち際の湿った砂の上では、日中にもかかわらず、小さなハマダンゴムシだけがたくさん歩いていた。彼等の行動生態は、年齢によっても違うものらしい。この行動の違いには、どんな意味があるんだろう。不思議だな〜。
 でも、今年調べてわかったのは、ハマダンゴムシのいる浜辺はそれほど多くはないと言う事。そうとう良い感じに自然度の高い海岸でなければハマダンゴムシはいない。今年の調査で近隣の浜辺のハマダンゴムシの生息状況は把握できたのだけど、これもどこかへ報告しておいた方が良いのだろうか。この浜辺のように居るところにはたくさん居るし、今の所はレッドデータに指定されてはいないようだけど、生息環境が「自然度の高い砂浜」なら、それほど安心はしていられないような…。



 そんなハマダンゴムシを眺めつつ、適当に甲虫類も採ってみた。小さなハネカクシ類に、本当に芥子粒みたいなケシガムシ。それにど派手なメタリックなブルーブラックはハムシかな?





 それから、採らなかったけど、流木の裏ではこんな生き物も見た。

 コオロギ系なんだけど、コオロギじゃない。でも、図鑑で見たことがあるような気はするし…。と思って家で図鑑をチェックしたら、すぐにこれが何かは判明した。これはイソカネタタキらしい。名前の通り、これもれっきとした海岸性昆虫。イソカネタタキの、香川県の生息状況はどうなっているんだろうか。海岸ならそこそこ居るものかもしれないけれど、それでもこれでまた一つ、この海岸の海岸性昆虫のリストが増えた事になる。単純に嬉しい。
 でも、イソカネタタキがいるなら、ハマスズとかもいるんだろうか?



 と、斯様に地域のファウナ調査というものは、泥沼です。
 つか、昆虫をよく知りもしないのに、一人で全部やろうってのがそもそも無謀…だよな。



 ま、小さなからコツコツと…。やるっきゃない!(←古い!)