hyla’s blog

はてなふっかーつ!

あなたをもっと知りたくて…採る


 今日だけが私の休日なので、朝から何をしようかと激しく迷った。したいこと、行きたいところ、やらなければならない事、やっておいた方が良いこと、いろんな事がある中で、どれから手をつけるか…。

 
 考えながら結局まず実行したのは、庭に出て、庭にいるものを眺めるということ。我が家の庭は小さな庭だけど、やたらといろんなものが植わっている。その中にはそのまた昔、父が植えた白萩と、いつの間にか庭に生えた普通の赤い萩があって、そろそろ花の季節のはず。
 
 奥にある萩のところへ行ってみると、いつの間にかちょうど見頃になっていた。


 そんな萩を眺めていると、ブーンと耳につく羽音がした。音の方を眺めてみるとハチがいる。

 
 萩の花を次から次に訪れているハチは、ハキリバチだ。種類は何だろう?どうやって見分ければ良いのだろう。捕まえて、じっくり眺めれば種類はわかるかもしれない。けれど、捕まえるのは可哀相でもある。とりあえず写真を頑張って撮ろうとしたけれど、素早く花から花へ移動するハチはかなり撮るのが難しく、同定できそうな写真は撮れた気がしない。でも、これが何と言うハチか知りたい。ので、ごめんねと謝りながら、とりあえず1匹だけ採った。
 萩の隣にはシオンがちょうど咲いているけれど、ハキリバチはこちらには来ない。シオンでは花粉はあっても蜜があまりないのだろう。シオンの花では、ハナムグリが活動していた。

 

 それから、裏にあるノブドウの茂みを見に行った。ノブドウなんて、わざわざ植える訳はない。いつの間にか生えだして、植えてあった黄金イボタにからんできたのだけど、見てみるとノブドウにはたくさんのアリやハチ類などが来ていた。地味な花の割りには、たくさん蜜を出すようだ。それなら過酷な夏の間、彼等の為に置いといてやろう、などと思ったのが運の尽き。一夏のうちにノブドウはぐんぐん伸びて、すっかり黄金イボタは見えなくなってしまった。

  
 夏も終わって、萩やシオン、サルビアも咲き出したし、これから一気に秋の花が咲く。なら、もうこれも刈り取って良いだろうと思ってノブドウに近づいて見ると、こちらにも小さなハチがいた。そして、ノブドウの葉にとまり、数秒で器用に葉を切り取り、葉を抱えて飛んでいる。
 

 ここにもハキリバチだ。これは、萩に来ているものと同じか違うものか。知りたい。けれど、1匹しかいなかったし、捕まえるのはやっぱりちょっと可哀相。「知りたい」と、「可哀相」の間で激しく迷う…。
 で、こちらは花に来るものよりは止まっている時間が長いので、頑張って識別できそうな写真が撮れたので、採らずにおいた。


 それにしても、我が家にもこんなにハキリバチが来ているとは知らなかった。アシナガバチスズメバチ、ミツバチ達が来るのは知っていたけれど、ハキリバチを庭でじっくり見るのは子供の頃以来だ。けれど、去年は来ていなかったという訳ではないだろうから、今年これに気づいたのは、ハチにも注意し始めたことと、夏にハマゴウでハチを観察してハチが見えるようになったからだろう。見ようとしないから見えてないものが如何に多いか、ということだ。
 ハチは葉を切り取った後、塀を越えて飛んで行ったので、巣は隣の家にあるのだろう。残念。我が家で作ってくれれば営巣行動も観察できたのに。


 更に、そうやってじっくり見ていると、いろんなものが見えてくる。これは、同じくノブドウにいた、小さな2cmほどの蛾。不思議な構造のハネを持っている。特徴的だから、図鑑で調べればすぐにわかりそう。でも、蛾類標準図鑑は持ってないんだな。こういうとき、見たい。欲しい。


 そして、実はすぐ近くにこんなものもいた。カマキリ君。ノブドウに集まる昆虫を狙っているんだろう。ノブドウに集まる皆様、ご用心めされよ。


 
 と言う事で、久々にじっくり庭の生き物を眺めた。そして、ハチたちの為に、ノブドウの刈り取りはもう少しだけ待ってやることにした。
 ハキリバチsp.さん、感謝しやがれ!