良いもの採った?
午後、少し時間がとれたので、近くの海岸へ行ってみた。山の下にある、スナメリの落ちていた海岸なのだけど、先日の大雨の後、どうなっているか見て見たかったのだ。
車を置いて、海に下りていくと、山道ではこんなものを見た。いわゆるひっつき虫。確認はしていないけれど、多分オオオナモミの方だろう。香川県では、オナモミどころか、オオオナモミも最近は余り見ないので、何だかとても懐かしい。
そして、下りていってみると、海岸にはやはり大量のゴミが漂着していた。
大きな流木やヨシなんかは、川から流れてきたものだろう。それから、波打ち際にはアマモやミルが筋になって打ち上がっている。それに、ペットボトルや発砲スチロール、プラスチックや瓶なんかの人工のゴミもたくさんあった。
波打ち際のゴミを適当にひっくり返してみると、まだそれほど時間がたっていないので、その中に潜む生き物は少ない。ただ、トビムシとこの夏産まれたばかりの5mm弱の小さなハマダンゴムシはたくさんいた。きっと夜になると、彼等は漂着物をボリボリ食べているんだろう。そしてきっと、寒くなる頃には、この大量の植物質のゴミもなくなってしまうんだろう。
波打ち際を離れて、今度は堤防の下をチェックしてみると、乾いた砂の上には丸い穴がある。掘ったらやっぱろクロコウスバカゲロウが出てきた。ここにも、ちょびっとはいるようだ。それから、流木をひっくりかえすと、下から何匹かヒョウタンゴミムシが出てきた。もうヒョウタンゴミムシはたくさん持っているので、これは採らずに逃がしてやった。
そして、流木の裏にいたものや、半ば砂に埋まって腐りかけた海藻の周辺で、適当に小さなもの達を採って帰ってきた。
そして、ぼちぼちと確認。何を採ったのか、実体顕微鏡で見ないとわからないレベルのものは、見る時ちょっとわくわくする。
で、まずはこれ。昆虫ではなくて、カニムシ。採ったときにカニムシってことはわかってたのだけど、つい採ってしまった。理由はよくわからないけど、カニムシって見ると採りたくなるんだよね。コイソカニムシだったら嬉しいのだけど、さて何だろう?
一番右の大きなものは、前にも採ったクロオビホソアリモドキだろう。少し湿った流木の裏にいたものだ。
それから一番小さな左のものは、ヒラタホソアリモドキ。これも以前採ったことがあるけれど、今回は一気に6匹も採っていた。ということは、今がこの虫の活動時期なのかな?こちらは多分、砂に埋まった海藻の周りを歩いていたように思う。とはいえ、このサイズは肉眼ではとてもじゃないけど識別できないので、採集場所について確信は持てないのだけど…。真ん中のものも、種はわからなかったけど、アリモドキで有ることは間違いないだろう。
それから、こんなゴミムシも採っていた。ミズギワゴミムシの類だろう。こういうゴミムシは、さっぱりわからない。だから、ゴミムシまででヨシ。以上終了!
そして、同じくわからない虫の代表格、ハネカクシ。黒い大きなものは、普段からよく見るものだけど、一番小さなものは、初めて見たような気がするのだけど…。でも、1.5mmとか、小さいにもほどがある。
そして、今回一番驚いたのがこれ。これまた小さくて、大きさ1.5mmほどで、2匹採れていた。
で、これアリヅカムシだよね。河口とかではなく、完全な海岸でアリヅカムシを採ったのは始めてだ。そして、海岸に住むアリヅカムシと言えば、ヒラズイソアリヅカムシだよね?まじ?ほんとに?ほんとにこれはヒラズイソアリヅカムシ?
いやいや、ぬか喜びしてはならないでしょう。と言う事で、海岸性昆虫として別の所に紹介されていた綺麗なヒラズイソアリヅカムシの写真を一生懸命見てみたけど…やっぱり似てるよね。潮間帯よりは上の、腐りかけた海藻の周りにいたものだけど、生息場所として「礫浜にいる」というのも、合致している。
これはひょっとして…すんごい良い物?
貴重なデータだったりして?