hyla’s blog

はてなふっかーつ!

一日中遊ぶ

 
 休日でございました。ので、まずは近所をうろうろして鳥の数を数えたのでありますが、その途中で見たのがこんな光景。休耕田に生えたたくさんのツユクサの茂みに訪花する、ハナバチ。これもシロスジフトハナバチ?黄色い花粉をつけたハチさんは、ツユクサの花の間を飛び回って主に花粉を集めていたんだろう。ツユクサは午前中しか咲いていないけれど、一気にたくさん咲けばハチにとってそれなりに価値のある花になるのだろう。

 
 
 そして別の所では、こんな光景も見た。
 

 アベリアの茂みに来る、クマバチさん。クマバチさんはここでも花の中に頭を入れるのではなく、横から花に穴を開けて盗蜜をしていたけれど、よく見て見ると盗蜜しながら曲げた腹部にはちゃんと花粉がついている。盗蜜しているからって、受粉していないわけではない模様。
 

 

 そして、ぼーっとそんな光景を眺めた後、天気も良かったのでもう1カ所いろんなものを見に行ってみた。行ったのは、海岸近くの山。山の下にある海岸には何度か来ていたのだけど、山の方は入った事がなかったので、今回初めて歩いてみた。
 けれど、山に入って歩き始めて、すぐに後悔。何となれば、とにかく蚊が多い。うっかりと虫よけスプレーを忘れて来てしまい、おびただしい蚊の群れに囲まれることに。ウバメガシやヒトツバといったものが生えている尾根筋は乾燥してそれほどでもないのだけど、谷に入った途端に蚊の数は一気に増える。網でも持っていれば防衛することもできたのだけど、それも車の中。しょうがないので、持っていた手ぬぐいを振り回しながらひたすら歩いた。厚地のジーンズだから刺される事はないのだけど、こうなるとろくに観察もできない。


 で、一気に海岸へ下りて、ようやく蚊を振り切った。この海岸は何度か来ているけれど、いつも砂浜から歩いて来ていて、山を抜けて来たのは初めてだ。ここでも、先日の大雨で増水した川から流れ込んだゴミが大量に打ち上げられている。それをめくると、中には、ニホンタマワラジムシやハマダンゴムシがどっちゃり。ただ、ここは主に礫の浜なので、昆虫類はそれほど見なかった。


 そして、それらを眺めた後、浜辺に出るべく海岸づたいに歩くことにした。あの、大量の蚊の中を戻るのは嫌。それにここの海岸も久々だから、様子を見ておきたいと思ったのだ。ただ、ちょうど満潮だったようで、かなり潮が高い。でも何とかなるだろうと、歩いていたらだんだん様子が怪しくなる。そして、遂にはこんな事に…。

 浜が無くなってしまったのですよ。高くなった潮が浜を覆って崖まで達しているわけで、どうする!また歩いて戻って大量の蚊が飛び回る山道を登っていく?それとも、崖を行く?さあ、どっち?
 そして、妙なとこだけ前向きな私。崖を行きましたよ。どうせそんな所はちょっとだろうと思ったし、海水で風化した崖は、手や足をかける所も十分あったから、まあ大丈夫だろうと…。しかるに、行けども行けども崖は続く。いつもは浜を歩いていたから気づかなかったけれど、所々オーバーハングした崖もあり、ちょっとどのようにして進むべきか考え込む事に。しくじれば、海の中。泳ぎは得意だけど、運が悪ければ落下して怪我をする可能性もあり。しかし、今更もはや引っ返すことも無理。崖をひたすら越えていくしかないんだよね。




 そして、ようやく崖を越えて細いなりにも浜が残っている所に到着。遠くには砂浜も見え始めた。と、思ったら最後の障壁。大雨で崖崩れ。倒れた樹木で浜が歩けない。潮が引いていれば、十分に歩ける浜なんだけど、今は無理。ちなみに後で調べて見ると、本当にこの時間がちょうど満潮時。
 ええ、ボロボロに崩壊しつつある崖をよじ登り、倒れた木々を乗り越えて進みましたとも。全く、なんでこうなった?




 そして、ようやく浜にたどり着いて、やれやれである。やっぱり海に落ちるまいと、相当緊張していたんだろう。とりあえずほっとして、砂浜に座り込む。
 そして、ふと見た地面には小さな穴があった。アリジゴクだ。砂浜に穴を掘ってるってことは、クロコウスバカゲロウだろう。一応チェックのために掘ってみたら、やっぱりこんなものがいた。
 



 そして、へろへろになりながら、「毒を食らうなら、やっぱり皿まで行くべきだよね。」とか、訳のわからない事をつぶやきながら、最後に訪れたのは先日も行った川の河口。ここのハマゴウ群落は大きいのだ。この夏は十分に観察できてないので来年も来なければならないと思うけれど、まだ少しだけハマゴウの季節が残っている。先日の雨と温度が少し下がった事で、花は一時期に比べて少し増えていて、そんな花の中をうろうろしてみた。
 目立つのはシロスジフトハナバチで、ハマゴウだけでなく、少しずつ咲き始めた秋の花にも盛んに訪花していた。10匹くらいは見ただろう。これに対してハキリバチは、だいぶん眺めたのだけど、ようやく2匹だけ見た。なら、もう今年はトガリハナバチを見るのは無理だろう。でも、きっとどこか一カ所くらいは居ても良いと思うので、それは来年の宿題。それから、シロスジフトハナバチは今もたくさんいるから、労働寄生する青いハチについてはまだ今年狙えるのかな?
 


 
 そうやっていると、2cmほどの狩り蜂がハマサジに来ていたから捕まえたら、オオモンツチバチだった。ハマサジの花は小さいけれど花期が長いから、ハナバチにとってはそれなりに重要な餌資源なんだろう。それに、この時期の砂浜には、オオモンツチバチが卵を産み付けるコガネムシの幼虫ががまだたくさんいる。なら、まだまだオオモンツチバチの活動シーズンは続くのかな?けれど、コガネムシ類は、大抵流木の裏に潜んでいる。これは、オオモンツチバチなどからコガネムシが身を守るためなんだろうか?逆にオオモンツチバチは、どうやってコガネムシの幼虫を見つけるんだろうか?一連の産卵行動を見てみたいなあ。



 と言う事で、3カ所観察して、夕方6時前に帰ってきた。休憩を挟みつつではあるけれど、朝8時半からずっとうろうろ。




 

 遊びすぎ…だな。