ハマゴウ群落の生き物をみる
雨が時折降っていたけれど、3時頃に晴れてきたので出かけてみた。行ったのは、これも近くのハマゴウのある海岸。
この辺では一番大きな群落があるので、そろそろ花が咲き出しているかも…、と確認に行ってみた。
この海岸のハマゴウ群落を見つけたのは去年のことだけど、見た時にはもう花も終わって種子ばかりだった。こうして改めて見て見ると、それなりに大きな群落だ。広い所では幅7〜8mくらい、そして堤防に沿って30〜40mずっと続いている。場所によっては、ヒトが入れないほどびっしりと繁茂していて、そんな所では太い枝は太さが10cm近い。遠くの方では少しずつハマゴウは減ってきて、隙間にはハマヒルガオやハマナデシコ、コウボウムギ、ハマボウフウも見える。けれど、何と言ってもハマゴウが一番たくさんあって大きく広がっている。ここではハマゴウが優占種だろう。
そして、一部のものは薄青い花を咲かせていたけれど、まだまだこれからという状態で、もう少ししたら本当に綺麗になりそうだ。
そんなハマゴウの中を歩いていると、あるところで、小さなハチに気づいた。何か緑のものを抱えて飛んでいる。
ハチは俊敏に飛び回り、砂浜に下りてはさっと砂に潜りこんでいく。よく見ると、砂にはたくさん穴が開いていて、どうやらそこへ抱えていたものを運び入れているようだ。
では何を抱えているのか?と見て見ると、ハマゴウの葉だった。小さなくせに、葉に止まると、あっという間に丸く葉を切り取って、それを抱えて飛んでいく。余りにも素早いので、写真を撮るのは至難の業。近づくと逃げるし、なかなかよくみることが出来ない。けれど、少し薄青くも見える白い毛が印象的で、多分キヌゲハキリバチ。コウベキヌゲハキリバチだろうか?
きっとハマゴウの花の蜜や花粉を餌にして、子供を育てるのだろう。まだ個体数はそれほど多くはなかったけれど、ハマゴウの盛りになる頃には、もっとたくさんみられるようになるのだろうか。うるさい程の羽音が聞けると嬉しいな。
更に群落の中でよく見ていると、そんなキヌゲハキリバチを追いかけ回すもっと小さなものもいる。ハチの方にはうざがられていたこれは、アブ?ハキリバチに悪さをするものだろうか?
海岸のバッタというと、ヤマトマダラバッタが有名だけど、これは違うものかな〜。バッタなんてさっぱりわからない上、幼生ときたらもうお手上げ。一応コウボウムギはある海岸なんだけど…。
そして、最後に海岸を歩きながら落ちていたビニール袋をひっくり返すと、ヒョウタンゴミムシがいたので、生息の証拠として採ってみた。
ハマゴウは海岸の植物の中でも、特に薄青い花が綺麗で好きだけど、これがあることでまた生息できる生き物が違う。
本当に、海岸も千差万別だね〜。