hyla’s blog

はてなふっかーつ!

我慢できず


 午後、少し休み時間がとれた。ひんやりとしているけれど、明るく晴れて青い空を見ていると、何だかもう我慢できなくなって、デジカメとサンプル管を持って外に出た。
 寒いけれど、日の当たる地面にはナズナやオランダミミナグサが白い花を咲かせているし、青いオオイヌノフグリやピンクのホトケノザも咲いて、はっきりと春だ。


 そんな日当たりの良い地面に並んでいる石を、適当にひっくり返してみる。石の下には、越冬中のいろんな生き物がいて、そんなものを見つけるととても嬉しい。彼等にとってみれば、迷惑極まりない行為だろうけれど、くさくさした気分を切り替えるには、これくらいの楽しさは必要なのだ。

 
 石の裏には、ダンゴムシやワラジムシ、それからスナゴミムシダマシの集団越冬も見る。それにまだ動きは鈍いけれど、トビイロシワアリも活動を始めていて、その中には薄茶色のアリヅカコオロギも見えた。

 「アリの巣の生きもの図鑑」によれば、これはサトアリヅカコオロギ。(クボタアリヅカかも知れないけど。)コオロギではあっても美しい音色で鳴くことはなさそうだけど、ぷくぷくした形態はちょっと幼児ぽくてカワイイ。

 
 それから、別の石をめくったときには、こんなハネカクシも見た。
 
 

 
 どちらも、去年FITでよく似た仲間を採っているような気がする。左の個体の、何となく胸部の形が串団子を思わせる形に見覚えがある。これは、蟻のたくさんいる一角にはいたけれど、蟻と一緒にいたわけではないので、好蟻性かどうかは不明。
 それから右の方も見覚えがある。見事な牙を持つヘビケラタイプのハネカクシだ。これも、FITに入っていたし、春に地面を歩いていたのも見た覚えがある。図鑑には、トビイロシワアリの巣に住むよく似た形のものが紹介されていて、その名はトゲトゲハネカクシ。なんちゅう名前だ。覚え易すぎる。ただし、これにはトゲトゲという程には体毛がないので、トゲトゲではないのだろう。とはいえ Astenus という属ではあるのだろう。



 それから、これもトビイロシワアリの巣のあった石で、こんなものも見た。

 1.5mmほどの小さな小さなゴミムシ。これは、ウスモンコミズギワゴミムシ?多分石の下で越冬していたもの。




 と言う事で、30分ほど憂さ晴らしをして、また仕事をした。



 問題はこの時期だけに、マスクをしていても、大量の花粉でめがかゆい。
 わかっているのに、それでも我慢できないんだな〜。