hyla’s blog

はてなふっかーつ!

クロヤマアリを眺める


 私にとって一番身近なアリは、クロヤマアリとオオズアリだ。子供頃から、クロアリ、アカアリとして認識していたアリで、眺めるのも、餌をやって反応を見るのも、いつもこれらのアリだった。

 で、そういう最も近しいアリたちは、やっぱり飼ってみたい。オオズアリは、もう少し暑くなった頃に、植木鉢や石の下を探せば捕まえられるのは知っているし、何度も飼ってみたこともある。けれど、クロヤマアリは一度しか飼ったことがないし、そのコロニーも死んでしまった。なので新たにコロニーが欲しい!


 クロヤマアリのコロニーを手に入れるには、新女王を捕まえるか、女王もろとも巣を捕獲するか、ということになる。でも、巣は1mほどの深さまであるらしく、そんなもの掘れっこない。なので、トラップだ。
 調べていくと、春先にクロヤマアリの開いた巣穴に植木鉢をひっくり返しておいておくと、太陽で暖かくなる植木鉢の中に巣をつくり、やがて女王も上がってくるとか。そこで、3月の終わりに植木鉢を置いておいた。

 ちょくちょく見ていると、順調にコロニーが引っ越しし始めていたのだけど、事故があって植木鉢を持ち去られてしまった。もうね、がっかり。

 

 で、4月に入り、再度新しい植木鉢を用意して、巣穴にかぶせてみた。今度は持ち去られないように注意を書いて、仕事の合間をみつけては毎日見に行っている。
 

 クロヤマアリは、今の時期は太陽の照っている日中だけ活動している。そして、植木鉢の底穴から出入りしているアリの行動をみていると、クロヤマアリのワーカーは、しきりに周囲から枯れ葉や枯れた雑草の小さなかけらを運んでいるようだ。えっちらおっちら咥えてきた枯れ葉のかけらを鉢の底穴から落とし込むと、すぐにまた新たな枯れ葉を探しに行くのだ。


 これはどういう事だろう?クロヤマアリは、蜜や昆虫や土壌性生物の死体などを食べる蟻のはず。枯れ葉は何の為に運ぶんだろう。
 

 試しに、植木鉢の底穴のすぐ近くにハコベの種子とオニグルミの種子を置いてみたけれど、全く無反応。オニグルミの時は、近くにいたトビイロシワアリは、わらわらと集まってきてすぐに巣に運んでいったのに、クロヤマアリは近づいて触角で触っても、すぐに去ってしまった。
 では、動物の死体なら喜んで持って行くのか?と思って、近くの石の下で死んでいたトカゲの干物を与えてみたけれど、これも無視。ならば、と思ってたまたまあったブルボンのロリータをやってみたけれど、これも少しは運んだけれど、ほとんどはトビイロシワアリのものになった。


 巣穴の上にひっくり返して伏せた植木鉢の中には、広い空間ができている。植物のかけらを運んでそこにいれてるのは、だたっぴろい空間にものを詰めて利用しやすい適当な空間をつくっているんだろうか?でも、運んでいるのは土のかけらではなく、枯れ葉。何故枯れ葉なんだろうか?土ばかりより、腐葉土のように植物を加えた方が、通気性がよくなって居住性があがるんだろうか?
 

 そんな事を考えながらアリの動きを見ていると、あっという間に時間がたってしまう。でももっとみていたい。一日中観察して、何をどれだけ運んでいるか記録したら、どんなデータが出るんだろう?それはまた、季節によって変わるだろうか?もし、既に誰かが調べているんなら、それ読みたいな〜。調べてないなら、調べてみたいな〜。知りたいな〜。けど、仕事しないとダメだよな…。

 

 
 と言う事で、ごく普通種のアリさんでも、見てると楽しいのですが、これって考えて見るとやってることが小学生の頃と全く同じ。


 三つ子の魂百までってのは、ホントだな〜。