hyla’s blog

はてなふっかーつ!

スナメリに会いに…


 超絶不調である。年度末のこの時期って、だいたい仕事に追いまくられるのだけど、今年は更にひどい。何だか、やることをリストアップするだけで、げんなり。


 と言う事で、お休みの今日は高松に出かけることにした。仕事はたんまりあるけれど、気晴らししないと少なくとも私はやってらんない。なので、ぶ〜んと車を走らせて、まず向かったのは大学。大学博物館の5周年記念とかで、フクイサウルスの復元骨格などの骨格標本の展示をやっているとのこと。チラシには、フクイサウルスの他「スナメリ骨格標本」の文字もあったけれど、そのスナメリって、どう考えても私の見つけたスナメリだろう。なら、発見者としては、一応は見に行きたいわけだ。

 で、これだよね。

 骨はきちんと組み立ててあって、後ろ脚の骨なんかは、如何にも痕跡器官の骨だ。手の骨は、透明なプラスチック板の上に配置してあって、骨格標本って、こんな風に作るのか〜、と思った。
 だけど、見ていると疑問が湧いてくる。これは、どのように骨処理したんだろう。それから、組み立てはどこでしたんだろう。浜辺で見た時よりずっと小さく見えるけど、これって子供なんだろうか。死因は何だったのだろう。性別はわかったのだろうか。


 だけど、そういう情報はもとより、せっかく少なくなりつつある地元瀬戸内海のスナメリの標本なのに、そのことの解説もなくて、ちょっと残念。データラベルをつけないと、標本は価値がなくなるのに…。必要なら、発見日と場所だけでなく、現場写真も会わせて情報提供したのにな、と思った。



 それから、今度は本屋に向かった。これを買うのだ。

アリの巣の生きもの図鑑

アリの巣の生きもの図鑑


 Amazonでも良かったのだけど、やっぱり本屋で見ながら買うのが好き。ぱあっと買いたい気分なんだよね。多分香川のことだから、それほどライバルもいないだろうし、在庫はあるだろうと思ったら案の定で、2冊あったうちの一冊をゲット。それから更にあれこれ買い込み、結局お財布から諭吉様がいなくなった。


 で、帰って来て、早速眺めて見る。

 これは図鑑と言っても、標本写真が並んでいるのではなく、生態写真だからほとんど写真集みたいなものでもある。だけど、アリの巣に住む昆虫類なんだからもちろん大きな訳がない。大きくても数cm、ほとんどが数mmの昆虫類なのに、これがまた見事な写真ばかり。
 コブエンマムシはカワイイし、アリスアブの幼虫なんて、よくもまあこんな奇天烈な姿になったものだと感心する。豪華絢爛なケンランアリスアブとか、アリノタカラとかマンマルコガネとか是非実物を見て見たいものだ。


 けれど、沖縄などにしかいない一部のものを除いて、ほとんどのものは、分布に四国が含まれていないものでもきっと多分、そこら辺の地面にもいる。「図鑑が出ると、調べ尽くされていると思うかもしれないけれど、この図鑑の生き物達は、まだまだわかっていない事の方が多い」みたいな事も書かれていたし、その気になって小さな生き物に目を凝らしてみれば、不思議な世界がまだまだあるんだろう。未記載種だっているかもしれない。私が去年1年間にFITで採ったものの中にでも、アリの巣に住んでいるものはいるのかもしれない。
 ただし、それをそうと知るためには、それなりの知識がいるのだよね。でも、だから素人は採ってもしょうがないのではない。それが何かわからなくても、とりあえずまず採って眺めてみれば、そこから見えてくるものもあると思う。


 

 とりあえずは、アリの巣に住むアリヅカムシ採ってみたいな…。