今度は
年末の大掃除があった。必死に掃いて、拭いて、と掃除していたら、通り過ぎざまにとある若者がこう言った。
「むこうにあった鳥はもう拾ったんですか?」
「え?それって何の話?鳥が死んでたの?それはどこ?いつのこと?」
答えを総合すると、建物を出たところにある自販機の側のゴミ箱の上にあるのだそうだ。なんでそんなところに?
という疑問を感じつつも、そりゃもちろん速攻で回収に向かいましたとも。早くしないとカラスに盗られてしまうのだ。同じスカベンジャーとして、カラスは私の最大のライバルである。
実は同じ日、別の場所でも実は鳥が落ちていたと言う情報を得たのだけど、見に行ったそこには1枚の羽を残して鳥はもう落ちてなかった。2件続けてカラスに負けたくない。
鮮やかな黄色は間違いなくカワラヒワ。でも、背中には土がついているから、多分窓に当たって地面に落ちたものを誰かが拾って、でもどうすればよいかわからず、ゴミ箱の上に置いて放置したのだろう。少し乾燥しかかっていたから、これも今朝のものではなく、1日くらいたっている。
もう、すぐに私の所へもってきてくれれば良いのに…。
まあ、とりあえず回収は完了したので、そのまま仕事を続け、一段落したところで標本化作業を行った。
間違いなく、カワラヒワだね。名前の通り、冬のこの時期は河原に大きな群れでいるけれど、河原だけでなく田んぼや住宅地でも少しは見る。何かに驚いて一直線に飛んで、窓にぶつかったんだろうなあ。
と言う事で連続して鳥が入った。カワラヒワは小さいから、冷凍庫のわずかな隙間に強引に押し込んだ。
今年は寒くなると言うし、そしたら多分西日本に来る冬鳥は増えるような気がする。そしたら、衝突する鳥も増えると予測。
さて、この予測、当たるか外れるか?
当たって欲しいような、外れて欲しいような…。