hyla’s blog

はてなふっかーつ!

樹氷


 北海道2日目は、大雪だった。一日で60cmの積雪だったらしいので、少なくとも私には大雪。

 夕方に宿泊している札幌へ帰ると、地面にはまだらに雪が積もって、バスは激しくガタガタ揺れた。そして、夜は窓の外で何やらゴーゴーと音がしたので、カーテンを開けて眺めて見れば、除雪作業だ。
 

 そして、一夜開けた今朝は、ホントに真っ白な世界だった。何もかも、電線にさえも太く雪の帯ができていて、その上に不安定にカラスが止まっていた。大きな通りは除雪をしてはいても、細い道までは十分除雪されていなくて、道路も歩道も真っ白になった景色は、ひたすらに嬉しい。なにせ香川県人だから。

 

 そして、ゲレンデについてみれば、真っ白な雪が真っ青な空に映えて、そりゃもう極上。

 足下の雪を踏みしめると、キュウキュウと音を立てるし、ほとんど人のいないスキー場はとても快適だった。私はほとんどスキーはしないので、ボーゲンくらいしかできないけれど、リフトに乗って頂上に向かうと、周囲の木々にまとわりついた雪はだんだん細かくなっていき、やがて樹氷になった。青い空に、真っ白な落葉樹の枝。写真でしか見たことのないような、それはそれは夢のように綺麗な光景。

 
 
 ついでに、ふんわりと森の中に積もった雪に、動物の足跡が見えないかと目を懲らして探してみたのだけど、それらしいものは見えなくて、それだけは残念だった。

 
 ゆっくりと、初心者向けのコースを下りながら、ひたすらに雪景色を眺めて見る。ひたすらに美しいけれど、これほどに雪に覆われると、動物が餌を探すことは、難しいだろう。冬に鳥が渡ってくる理由が実感できた。
 

 でも、この雪が溶けて、落葉樹の新芽が伸び出す頃は、どれほど綺麗な事だろう。また夏の山は、きっと様々な鳥が鳴き交わし、香川とは異なる生き物が森に満ちあふれているんだろう。
 札幌の町の中でも、山でもたくさんの川をみた。どの川も余り護岸されておらず、ぱっと目には自然の状態が残されているように見える。なら、水の中や石の裏、あるいは川に生えた草の中を探ればどれほどたくさんの生き物がいるんだろう。北海道には、豊かな水(雪)に育まれた多様な生き物がいるんだろうと思った。

 
 雪のない季節の北海道も見たいよなあ…。ああ、キタキツネやリス、ナキウサギもタンチョウもエトピリカも見たい。宗谷岬に行って、外国船の煙も見たい。シマフクロウの鳴き声を聞いて、エゾジカの角を拾いたい…。



 ってな事を考えながら、へろへろとスキーを滑り、夜はやっぱお約束でラーメン。