秋の海岸にて
久々に、海に行った。一番近くの海岸はちょくちょく行っているのだけど、今日行ったのは少し離れた海岸。5月に来て以来で、久しぶり。海水浴にも利用されている海岸なのだけど、もう夏も終わって、海の家がちょうど解体されているところだった。
海の家の周りには草が生えていたけれど、そんな草の中にはこんなものが見えた。
ひっつき虫。多分、オナモミではなくオオオナモミの方。けれど、この辺ではオナモミどころか、オオオナモミも含めてオナモミ類が全く見えなくなってしまっているので、ずいぶん久々にみた。オナモミ類は川の側なんかの水分の多い環境によく見られたけれど、湿地も減ったし、夏の乾燥がものすごくなった。だから、見られなくなったんだろうと思っている。けれど、海岸の砂の中にも生えるとは、かなり塩分にも強いんだと驚いた。
一方で、行った時間には潮はだいぶん満ちていたし、海水浴場だからあまりゴミもない。だから、昆虫類はそれほど見えない。植物の中に、ジョウカイモドキがいて、海藻の下には2.3種ハネカクシが見えた。でも、同じ場所で春にも採っているので、それと同じだろうと思って採集はせずに帰って来た。
けれど、この海岸も含めて、夏の一番暑い間はどこもハネカクシ類は余り見えなかったのに、少し気温が下がってきたとたんに、海藻の裏にわらわらと出て来始めている。砂浜という過酷な環境で、高温の時期はやはり避けて活動しているんだろう。けれど、じゃあ夏の間は一体彼等はどこで何をしていたんだろう。成体のままで、砂に潜っていたんだろうか。それとも卵の状態で、耐えていたのだろうか?
そもそも5月にたくさんいたハネカクシ類と、今の時期のハネカクシ類は同じなのか、違うのか?ぱっと見では、秋にみたハネカクシ類は春にもいたものと思うけれど、春より種類は少ない気がする。どれも小さな生き物だから、卵から成体になるまでの期間はそれほど長くはないだろうけど、年1回発生するものと2回発生するものがいるんだろうか?
って、生態についての基本知識がもないものだから、さっぱりわからない。
そんなことを考えると、春に行った海岸でも、今の時期にもう一度回って採集した方が良いような気はする。でも、そもそも春の虫でさえ、まだタトウの中に入っているし、どれも素人にはかなり同定するのが難しい生き物たちだ。FITの虫も抱えている、その状況で更に採るのはかなりバカ。ぶっちゃけ迷うね。
まあ、とりあえずは、小さなことからコツコツと…。
さて、どれからやるべきか。