hyla’s blog

はてなふっかーつ!

山には秋が近づく


今日は一応休みだし、のんびり起きて山へ行った。昨日は回収に行けなかったので、今週前半の回収だ。


 昨日も雨が降ったし、西の方には黒い雲が出ていて湿度が高い。

 木陰に入れば少し気温は下がるけれど、森の中では湿度が更にアップするから、立っているだけでも汗が全身から吹き出してくる。そして、その汗に引かれてコバエと蚊がやってくるのだ。蚊よけスプレーはしているけれど、全身くまなくかけているわけではないので、少し薄めの所は、服の上からでも容赦なく刺されてしまう。それから、アブが隙を狙ってまとわりついてくる。ひっきりなしにやってくるそれらを手で払いながら、人類が尻尾を退化させずに温存していれば、こういうと時に便利だったのになあ、と思った。


 だけど、FITを回収してからもすぐに帰らず、そのままうろうろしてしまう。暑いけれど、不快なもの達もいるけれど、それでもじっと目を懲らせばいろんなものがいるのが見えてくる。


 この気温と湿度で、また一斉に菌類が活動をしているようで、堆積した枯れ葉や枯れ木の表面には、あちこちに白い菌糸の描く模様が見える。それから小さな小さなキノコ類もいろんな所に見えるけれど、きっと目には見えない所ではもっと激しく菌類が活動しているだろう。

 


 それから、ある木の表面には白い筋ができていて、よく見るとだいぶ前に腐った甘酒(そもそも腐っているけど)をかけて様子をみたところだった。元は市販のものだから繁殖力もそれなりに高いだろうし、基質もあったのだろう。この温度と湿度でコウジカビが繁殖したようだ。多分また、そのうちに菌類を食べる虫がやってくることだろう。


 隣の木の根元では、アリが木の中に巣を作っていて、周囲から木くずを集めては巣を覆っていた。そんな事をするって事は、アリはトビイロケアリだろうか?でも、これまでにもいたと思うけれど、蟻道は造らなかった。この時期になって造り始めるのはなぜだろう。


 そんなものをしばらくぼーっと眺めての、帰り道。今度は歩きながらいろいろ眺めて見ると、大きな黒いチョウがいた。これは、カラスアゲハか、それともミヤマカラスアゲハの方か?今ひとつよくわからないけれど、どっちにしても綺麗だね。
 
 


 それから、山道でいつも見るトンボの色が、少しずつ赤くなってきていた。

 

 これは、いわゆる赤トンボの一つの、多分ミヤマアカネ。こういうのを見ると、暑くても少しずつ秋が来ていることが実感される。

 
 そういえば、山に入った時に聞くセミの声も、もうクマゼミアブラゼミは聞けなくて、ツクツクボウシばかりになった。ツクツクの声はたくさん鳴いていても、割と涼しげだ。声からするとだいぶんいるようだったけど、一方ではこんなツクツクもいた。左のクモはわからないけど、右はコガネグモだろう。クマゼミなんかだとクモの巣を破って逃げるけど、ツクツクは小さい分、こうした小さな生き物にも捕まりやすいみたい。

 
  


 
 ツクツクが鳴くということは、もう夏も終わりということだ。ツクツクが鳴けば、小学生も残った宿題を必死にしなきゃいけない。私も夏の終わりに泣いた口だから、これを聞くと余計に寂しい気分になる。



 残った仕事をしないとな…。